データの可視化により作れる伝えやすいプレゼン資料

効果的なデータ視覚化のためのベストプラクティス

Lucid Content

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トピック :

  • ノウハウ
  • ビジネス

数値からは、推測や直感とは比べ物にならない情報が得られます。データだけでは判断できない意思決定には強い直感が必要になる場合もありますが、組織のパフォーマンスの健全性と方向性を測るには、正確な定量的データを使うのが最適です。新しいプロジェクトの資金調達方法の検討、株主への業績の説明、株価のパフォーマンス推測などの場面では、データを適切にビジュアル化して見せることで、伝えたい点をデータに関連させながら分かりやすく提示し、実際のアクションにつなげることができます。この記事では、データをビジュアル化する際に覚えておきたいベストプラクティスをご紹介します。

データのビジュアル化の本質とそれが重要な理由

データのビジュアル化とは、データセットの視覚的な表現を作るプロセスを指し、バー、グラフ、線、パーセンテージや比率などを使い、視覚的に重要な情報を示し、洞察を伝えるものです。こうしたビジュアルには、ESPN の LeBron James のゲーム 7 プレーオフ統計表、MSNBC のダウ平均株価指数、CNN の大統領予備選投票マップなど、日常のさまざまな場面で触れることができます。

データのビジュアル化に関してはいくつか学派がありますが、中でも、米国の統計学者、コンピューターサイエンスの教授で情報デザイン論文『The Visual Display of Quantitative Information (定量的情報の視覚的表示)』の著者でもある Edward Tufte が最も有名です。同教授は、データのビジュアル化の本質は複雑な情報を簡素化し、データセット間の関連を示すことにあるため、ビジュアル作成においては次の2つの原則を守ることが大切だとしています。

  • 複雑な概念を明瞭かつ的確、効率的に伝えねばならない。
  • 最小のスペースに最低限の記述を加え、最短の時間で最大限の概念を受け手に伝えねばならない。

こうした原則を念頭に、できる限りシンプルなデザインで関連情報を最大限に示せる、インパクトのあるデータのビジュアルを作成する方法を見ていきましょう。

データ可視化ダッシュボードサンプル

データをビジュアル化する際のベストプラクティス

データをビジュアル化するには、正確なデータを確保した上で、伝えたい内容を適切に届けるためにデータをどう見せるべきかを理解する必要があります。ビジュアルを作成する際には、以下のヒントを参考にしてみましょう。

プレゼンテーションの目標を考える

数字は嘘をつきませんが、その数字の伝え方で受け手が結論をどう取るかに影響が及ぶのは確かです。データビジュアル化ツールに投資する前に、まずはプレゼンテーションの目標を特定しましょう。そこから必要なツールも見えてきます。データセット内のパターンを変えることはできなくとも、受け手の性質に合わせ、どのデータを提示するか、どの背景情報を組み合わせるかを選択することはできます。

データのビジュアル化は、何よりも受け手にとって役立つものでなければなりません。

例えば、公害防止に関わる非営利団体で働いていて、新しい研究プロジェクトに対する最大の後援者に資金提供のためのプレゼンテーションを行う場合。後援者は特定の絶滅危惧種の経時的な増加率にある程度関心を持つ可能性もありますが、プレゼンテーションの目標は、危機感をもって行動し、差し迫った脅威に対応し、寄付を行ってもらうことにあるはずです。

こうした状況では、後援者が行動を起こさなかった場合に起こる悲惨な結果を強調すべきでしょう。データのビジュアルもそれを反映した内容であるべきです。プレゼンテーションには、公害が低減されない場合に世界中の種がたどる減少傾向を示す折れ線グラフ、汚染の継続から最も影響を受ける地域を示すエリアマップ (この地域が後援者に直接影響する地域であればベター)、必要な予算を示す表、各支出の影響を1ドル当たりで示す指標、過去の施策の成功を示す折れ線グラフなどを組み込むことができます。

受け手とそのニーズに対応する

データのビジュアルを作成する際には、最も伝えたい相手の立場になってそのニーズを掴むことが大切です。以下の問いかけから始めてみましょう。

  • このデータを使用するのは誰か?
  • そのユーザーの抱える課題は?その課題を乗り越える上での障壁は?
  • プレゼンテーションは一般人と専門家のどちらを対象としたものか?
  • 受け手にとって重要な目標や指標は?
  • 受け手に取ってほしい行動や意思決定はどのようなものか?

こうした問いかけに答えることで、データのビジュアル化の方向性が決まります。一般消費者やビギナー向けのビジュアルであれば、魅力的で構造がしっかりとし、分かりやすく、データから得られる内容をはっきりと示す必要があるでしょう。ただ、専門家が対象であれば、探求や課題解決のため、データの粒度により焦点を当てた詳細なアプローチが必要となるはずです。

上記の中では、最後の質問が特に重要です。プレゼンテーションによって影響を与えたい意思決定や行動がどのようなものか、そうした決定がどのくらい頻繁に行われるかを見極めるようにしましょう。

その意思決定が1回限りのものか、それとも週、四半期、年毎に繰り返されるものかなど、行動や意思決定のプロセスの頻度にビジュアルの内容も合わせることが大切です。
 

データのビジュアル化に最適な方法を決める

建築家 Louis Sullivan の格言に「形態は機能に従う」というものがあります。これは、建築物の美はその目的に常に沿ったものであるべきだという表現です。

データをビジュアルする際にもこのアプローチに従いましょう。例えば、経時的にパフォーマンスを比較したいなら、折れ線グラフが最適なはずです。また、異なる地域間の市場シェアを比較するなら、エリアマップがよいでしょう。

データの共有目的 (経時的な変化を示す、セクター間のパフォーマンスを表すなど) が特定できたら、どのデータのストーリーを最もうまく表せる図の種類を選択します。以下では、データのビジュアル化によく使われる図やグラフをご紹介しています。複数を組み合わせてハイブリッドなビジュアルを作り、貴重な情報をさらに多彩な方法で伝えることもできます。


データのビジュアル化の種類



表は、数字と値をシンプルに行と列で示したもので、予算や統計などの名目的な情報を示すのに最適です。

table example

棒グラフ

棒グラフは、異なるカテゴリーの値を比較し、GDP や地域別の年間世帯収入などの項目別に集計を行うために使用します。データ間の分布を把握したり、複数のデータセットの値を比較するのに適しており、積み上げ棒グラフであるデータセットの構成を示すこともできます。

bar graph example

線グラフ

折れ線グラフは、経時的な変化を示すためのもので、トレンドや予測を示したり、増加を表すために使用します。値の比較、トレンドの分析、値セット間の関連の把握などによく活用されます。

line graph example

 

円グラフ

円グラフは、比率で合計値をカテゴリー別に分けて示すもので、市場シェアや新規ユーザー合計など、限られた合計の分布を示すのに適しています。主に値の比較やデータセットの構成を示すために使用します。以下の例のように円形とするのが一般的ですが、デザインの好みによっては半円形で比率を示すこともできます。

pie graph example

インフォグラフィック

インフォグラフィックは、グラフ、グラフィック、図や簡単なテキストを見やすく表して対象物の概要を説明するもので、報道内容を説明する大規模なメディアキャンペーンやあるテーマや施策について一般大衆に伝える際などによく使われます。

 

散布図

天気と旅行支出など、2つの変数の相関関係を示すには、散布図を使用します。散布図は、値を比較したり、データの分布や値セット間の関連を示すためによく使われます。ただ、因果関係を示すには便利ですが、対象が2つに限定されており、相関関係が正確に示されないこともあるので注意が必要です。

scatterplot の例

面グラフ

面グラフは、重複する分布マップを示すもので、あるカテゴリー内で複数のセットが占める比率を比較 (マーケティング費用と製造費用の比較など) するのに適しています。主にデータセットの構成を示すために使われます。

 

area chart example

エリアマップ

エリアマップを使用することで、データを色分けして自社事業にとって重要な地域をビジュアルで示すことができます。営業区域の特定やマーケティング施策のフォローアップなどによく使用されるマップです。

エリアマップの例

KPI を明確に示す

複雑なデータセットを簡潔に、かつスマートに表すためには、一度に1つの KPI に対象を絞るようにします。1つの KPI をビジュアルで分かりやすく示すには、ゲージや数値などの指標でパフォーマンスを表すのが効果的です。

例えば、オフィスでがん研究のボランティアプロジェクトのための資金集めを目指す場合なら、全員に資金調達目標の達成度を示せるよう、担当者は手書きのビーカーをオフィスの前に掲示し、募金の状況と最終目標への貢献度を伝えることができます。

コンテキストを示してストーリーを伝える

データのビジュアルにコンテキスト (背景情報) がなければ、人を動かすプレゼンテーションはできないでしょう。ビジュアルの利用価値は、気温と湿度、GDP と一人当たり収入など、データセット間の関連を示してこそ高まります。

  • 行動を促すには、データが直接取るべき行動を指し示すような内容を作ります。直接的な因果関係や回避と影響の関係を示すようにしましょう。
  • 意思決定に影響を及ぼすには、前の期やベンチマークとの比較を示します。過去に関連したデータを示すことで、将来予測を提示することができます。受け手が過去に体験したことを実感を持って理解できれば、プレゼンテーションでの提案も受け入れやすくなるでしょう。

コンテキストはあればあるほど有用です。関係者に意思決定を促す上でも、方向性がしっかりと示されているほど、決定の確度も高まるでしょう。

内容はシンプルに

複雑なデータからでも、シンプルにストーリーを伝えることはできます。

使う色数は制限し、シンプルなビジュアルを作りましょう。円グラフの場合なら、5色以内に収めます。どのグラフでも、見づらくならないよう、色の数は抑えるようにします。

一定の期間を通じて値を見せたい場合は積み上げグラフを使いましょう。また、長文の説明を追加したり、経時的な値を示す場合は横棒グラフがおすすめです。

 

データのビジュアル化で気をつけたい点

次のグラフや図の作成で役立つデータビジュアル化のガイドラインを説明したところで、避けたい点についてもチェックしておきましょう。


ビジュアルの「見た目」にこだわりすぎない

無関係な情報を派手なグラフで見せても役には立ちません。ビジュアルでは関連のある情報を正確に、シンプルかつスマートに示すようにし、その上で必要に応じてインタラクティブ性やアニメーションなどの効果を追加していきましょう。

内容を詰め込みすぎない

どんなに美しいグラフを作っても、大量の情報を詰め込みすぎると、受け手が圧倒され、本当に重要な内容から注意が削がれてしまう可能性があります。テーマに関連のある重要な項目のみに絞ってプレゼンテーションしましょう。

情報が少なすぎてもだめ

情報を詰め込みすぎるのは不適切ですが、逆もよくありません。必要な情報はきちんと含めましょう。データに不一致がある場合にはその旨説明を追加し、特定の主張に関して背景情報が必要な場合には比較を示し、重要な結論は文章でしっかり伝えます。
 

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