採用プロセス

採用プロセスを構築する方法

読み取り時間 : 約11分

トピック :

    採用プロセスフローチャート

    採用プロセスを文書化して実施する一番の方法は、採用プロセスフローチャートを作成することです。「採用ワークフロー」ともよばれる採用プロセスフローチャートは、採用のプロセスを図式化したものです。採用には多くの人が関わっており、このプロセスを視覚化することで、全員が同じ認識を持ち、責任を伝えることができます。

    Honeywell の元 CEO である Lawrence Bossidy 氏は、「人材を雇用し育成することほど重要なことはないと確信しています。つまるところ、頼るべきは戦略ではなく、人材ですからね」と語ります。

    Lucid Software では、社員一同この考えに同意していますが、特に元CEO で、すべての応募者と面接を行っている Karl Sun は、この考えに強く共感しています。Sun の考えはこうです。「応募者全員と面接したと言うと周りは驚きます。1日には限られた時間しかありませんからね。しかし、結局のところ、当社のような規模のスタートアップの成功は、人材の優劣によって決まるのです」

    すべての組織で CEO 自らがすべての面接を行うのは現実的ではないこともあるでしょう。しかし、組織の運命は、組織が選んだ人材にかかっており、時間をかけて採用プロセスを完璧なものにすることには価値があります。採用プロセスフローチャートは、全員が同じ考えに立ち、組織を成長させるための優れたツールです。

    採用プロセスフローチャート
    採用プロセスフローチャート(オンラインで変更するには画像をクリック)

    採用プロセスとは?

    採用プロセスとは、候補者を新たに見つけて、その中で最も優秀な人材を採用するための組織固有の計画です。人事部(HR)は通常、採用担当者の支援を受けながら、採用プロセスを進めていきます。シンプルに感じますが、よく考えてみてください。現在、組織が求める新入社員を 1 人採用するごとに、平均で27営業日を要し、4,000 ドルものコストがかかると言われています。

    「組織固有」と言うのは、組織ごとに運営方法が異なっているためです。ある企業にとってうまく機能するものでも、貴社にとって最良の選択ではないかもしれません。以下で説明する採用プロセスのステップは、求職者の募集方法と評価方法を決める上での参考とし、貴社の文化やニーズに基づいて適宜アレンジすることをお勧めします。

    採用プロセスのステップ

    以下は、効果的な採用プロセスを作成し、組織に適した人材を見つけるの上で必要なステップです。採用プロセスフローチャートを使用して、採用において極めて重要な過程を明確にし、大切な情報を伝達することを念頭に置いておきましょう。

    1. どのような人材を必要としているのかを明確にする

    探しているものが分からなければ、欲しいものは手に入りません。このプロセスの目標は、理想的な従業員を採用することですので、募集している役職の「理想」とは何を意味するのかを検討することから始めなければなりません。このステップは、他の採用プロセスすべてに影響します。ご自身とこの役職に関わって仕事をしている従業員に次のような質問をしましょう。

    • 所属している部署でこの役職に就く人の役割は何ですか?
    • この役職に就く人が満たすべきニーズ、または有するべきスキルや現在不足しているスキルは何ですか?
    • この役職に就く人に不可欠なスキルと資質は何ですか?この役職にかかわらず、どのようなスキルや資質があるとよいですか?

    これらの質問について考える際には、貴社の組織図を手元に用意しておくことをおすすめします。組織図を使えば、既存のチームで利用できるスキルが一目瞭然で、この役職に就く人に適している部門や階層を判断できます。

    既存の役職で新たに人材を募集する場合は、前回の募集で使用した職務記述書をそのまま使い回すのは止めましょう。関連する責任とスキルが変更されている可能性が高いため、最新情報を理解することが大切です。

    2. 職務記述書を作成する

    職務記述書は、貴社に対する候補者の第一印象を決定づけることが多いため、よいものにする必要があります。応募者に、必要なスキルや職務を正確に伝えるとともに、その見返りとして何を期待できるかが明確でなければなりません。この役職では報酬以外に何を得ることができますか?貴社での生活はどのようなものですか?これらの人材を得ることでどのような目標を達成しようとしていますか?

    企業文化を反映する職務記述書を書きましょう。職務記述書には次に挙げるすべてとは言わないまでも、くつかの項目を含む必要があります。

    • 役職と部署
    • 場所
    • 時間(フルタイム、パートタイム、シフトスケジュール)
    • 職務の概要(目的、責任、および会社の他の部署との関係を含む)
    • 応募資格
    • 望ましい経験と資格
    • 貴社およびそのミッションに関する説明
    • 給与および福利厚生

    伝えるべきことは漏れなくすべて記載する必要がありますが、その一方で、職務記述書はできるだけ簡潔に書くようにしましょう。採用決定にあまり影響を及ぼさないスキルや資質は記載しないでください。

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    職務に適した応募者を引き付けられるよう、職務内容を適切に書く方法を学びましょう。

    詳細をチェック

    3. 採用計画の作成および実行

    初期段階での準備ステップを経て、職務記述書ができあがってはじめて、実際に候補者を採用するプロセスを実行する準備が整います。次のプラットフォームを使用して、募集をかけましょう。

    • 貴社のウェブサイトの採用情報ページ(必ず企業文化を紹介しましょう!)
    • Indeed、Monster、より専門的なウェブサイトを含む求人掲示板
    • LinkedIn をはじめとする SNS
    • 就職説明会およびキャンパス訪問

    募集に利用できる数多くのオプションを前に腰が引けてしまいましたか?大丈夫。採用プロセスフローチャートを作成しておくことで、学校やプラットフォームごとのプロセスを明確にして、募集に利用するプラットフォームごとの進捗状況を追跡することで、多様な候補者を確保することができます。また、各プラットフォームや教育機関の担当者を記録しておくこともできます。

    採用担当者の実に65%が、採用における最大の課題は優秀な人材が不足していることだと主張しています。しかし、会社の外で新たに候補者を探すために多くの時間と労力を費やす前に、素晴らしい候補者が社内ですでに働いている可能性があることに目を向けてみましょう。社内で募集をかけることは、はるかに効率的かつ経済的なだけではなく、今後の昇進を期待して現在の役職で頑張ろうという従業員の意欲を掻き立てます。

    貴社は、現在の募集職種について、従業員に伝えるために十分手を尽くしていますか?たとえば、人事部は新しい募集要項を記載したメールを定期的に社内の従業員に向けて送信していますか?また、管理職は部下との一対一の面談でキャリアパスについて話す中で、新たな機会にチャレンジしてはどうかと提案していますか?

    従業員が採用対象の役職に理想的な人材を知っている可能性もあります。JobVite によると、全体的な応募者の中からの採用率は 1% であるのに比べ、紹介を受けた応募者の場合は、10% が採用されていると言います。また、紹介による従業員のほうが定着率が高く、採用にかかる費用も低いことは、多くの企業が指摘することです。従業員紹介プログラム(候補者が採用された場合にボーナスを支給するのが一般的)を作り、従業員が現在の募集職種に目を通し、適材と思われる知り合いに連絡するよう促すとよいでしょう。

    4. 応募者の審査

    Glassdoor の調査によると、企業の募集職種1件あたり平均で250通の応募があり、その中には優秀な人材も含まれています。面接に貴重な時間をかける前に、次の手順で候補者を絞り込んでいきましょう。

    • まず、候補者の履歴書やその他の資料を、職務記述書と照らし合わせてみます。この人材の以前の職場での経験やスキルは、応募資格と一致していますか?
    • 次に、以前の職場での在籍年数を確認しましょう。前の会社では順調に昇進していましたか?それとも、転職を繰り返す傾向にありましたか?
    • さらに、電話で簡単な面接を行います。会社での面接に招待する前に、候補者の求職状況に変わりはないか、希望している給与を貴社が提供できるかなどを、電話で簡単に確認することができます。有力な候補者となりそうな応募者が応募書類の中で必須スキルについて言及していない場合は、経歴に関する質問をしてもよいでしょう。
    採用プロセス

    候補者を効果的に絞り込む方法については、次の手順に従ってください。

    やり方をチェック

    一方、採用プロセスは必ずしも杓子定規に進めなければならないわけではないことを覚えておきましょう。関連するスキルがあっても、これまで同様の職務に就いたことがない人が有力な候補者になることもあります。「ワイルドカード」を完全に排除しないようにして候補者を絞り込んだら、いよいよ面接です。

    5. 面接の実施

    ようやく、採用活動で最も重要なステップにたどり着きました。心配は要りません。候補者に必要な資質についてはすでに明確にしており、送られてきた応募書類も精査しています。有能な人材を採用する準備は整っており、失敗に終わることは考えにくい状況です。それでは、これから記載するアドバイスに従って、目の前の候補者が採用すべき人材であるかどうかを見極めていきましょう。

    • 快適な環境を整える。面接は緊張するものですが、事前に静かな部屋を確保し(バーチャル面接の場合であっても)、面接の流れを説明することで緊張を和らげることができます。
    • 第三者の意見を取り入れる。1人では客観的になることは難しいので、可能であれば、面接には複数の従業員で臨むようにします。1人では見過ごしていたかもしれない資質を見出したり、質問をしてくれるかもしれません。
    • 面接に来る人の資料を事前に確認しておく。面接がだらだらと長引くことがないよう、履歴書やカバーレター、ライティングサンプルなどを事前に確認し、面接前に確認することができたはずの情報をわざわざ面接の場で聞く必要がないようにしましょう。
    • 質問を標準化する。特定の経験について候補者に詳細を尋ねる一方で、すべての候補者に同じ質問をすれば、客観的に候補者を比較することができます。

    もちろん、候補者が貴社について質問する時間も用意してください。面接は、候補者が自身を売り込む場であると同時に、会社が候補者にここで働きたいと思わせるように努力する場でもあります。

    候補者との面接が終わったら、印象が薄れないうちに面接に出席した従業員全員から意見を聞きます。できれば複数の従業員から意見を回収したいものですが、ほとんどの企業は、採用担当者を1人決め、この人物が最終的な決定を下します。

    採用プロセス

    これらの戦略をもとに、面接プロセスを改善していきましょう。

    やり方をチェック

    6. 照会先にも話を聞いた上で、採用を内定する

    採用および選考プロセスの最終段階では、候補者の照会先に連絡することをお勧めします。照会先に話を聞く際は、次の質問をします。

    • 候補者との関係
    • 候補者が前の会社を辞めることになった理由
    • 候補者の強み
    • 候補者が前の会社で昇進するのを妨げたと思われる、候補者に不足している可能性のあるスキルや能力

    2015年には、候補者が他社への入社を選んだために、47%の内定が辞退されました。採用したい候補者が決まったら、他の会社が内定を出してしまわぬうちに、この候補者に内定希望を速やかに伝えてください。候補者が躊躇しているように見える場合は、躊躇する理由が何であるかを尋ねましょう。面接中に候補者から聞いたことを思い出し、候補者のキャリア目標を達成するのに自社が最適で、職務もやりがいがあるものであると説得し、入社の意思が固まるようにします。

    採用プロセスのアウトソーシングを検討すべき場合

    新入社員の候補者を見つけて雇用するまでの一連のプロセスにはかなりの時間を要し、コストも数千ドルに登ります。採用プロセスにあまり時間が割けない場合や、このような大きなプロジェクトを処理する能力が人事部にない場合は、採用を専門で行っている業者へのアウトソーシングを検討することをお勧めします。この場合、採用プロセスの全部または一部を外部の業者に委託することができます。

    採用プロセスフローを整理する方法

    採用プロセスは以上です。ご覧いただいたように、採用人数が何人であろうと、自社でどのようにカスタマイズしようと、外部業者にどれだけ委託しようと、採用プロセスでは、多くの人がさまざまなタスクをこなし、最適な人材を探すことになります。

    関係者全員が同じ情報を共有できるようにするには、上記の手順で収集した情報をもとに、採用プロセスフローチャートを作成することが重要です。

    上記のヒントとコツを参考に、フローチャートの作成を開始しましょう。

    1. フローチャートは左から右へ、上または下から論理的に進めていきます。矢印と線は同じパターンで使用する必要があります。
    2. スイムレーンを使用して責任を明確にします。「人材獲得マネージャー」や「採用担当者」など、関係するチームまたは個人ごとに、1つのスイムレーンを追加します。
    3. 採用プロセスにおける各種タスクにはボックスを使用し、適切なスイムレーンにドラッグします。
    4. ボックスと矢印を結んで、タスクの順序を明確にします。矢印にテキストを追加して、パスプロセスと選択肢を明らかにします。候補者が内定を承諾した場合のプロセスと、承諾しない場合のプロセスなど、複数のプロセスの可能性があるときは、ひし形で決定ポイントを示します。
    5. ひし形を使用して、決定ポイントを示します(候補者が内定を承諾した場合のプロセスと、承諾しない場合のプロセスなど、複数のプロセスの可能性を含める必要があるときなどです)。
    6. フローチャートを色分けして、プロセスのさまざまな段階をわかりやすくしますが、やたらに色を使いすぎないようにします。混乱を避けるため、使用する色の数は3色以下に抑えましょう。
    7. フローチャートを利害関係者と共有して、採用プロセスの関係者が増えても、全員に最新情報を提供できるようにします。
    8. 必要に応じてフローチャートを簡単に更新・調整できるよう、Lucidchart などのクラウドベースのプラットフォームを使用して、関連する採用情報とリンクさせます。

    採用プロセスのフローチャートを作成し、関連情報をその中に含め、他の関係者と共有したら、新しい採用プロセスを実行していきましょう。組織が成長するにつれニーズも変化するので、採用プロセスやフローチャートは随時更新する必要があります。

     

    採用プロセス

    フローチャートソフトウェアを使用して、完成した採用プロセスをマッピングします。

    プロセスをマッピングを実践

    Lucidchart について

    クラウドベースのインテリジェントな図作成アプリケーション、Lucidchart は、Lucid Software のビジュアルコラボレーションスイートのコアコンポーネントで、チームがリアルタイムで共同作業し、フローチャート、モックアップ、UML 図、カスタマージャーニーマップなどを作成できる直感的なクラウドベースのソリューションです。Lucidchart はチームが前進し、より迅速に将来を見据えて構築するための最高のツールとなります。Lucid は、Google、GE、NBC Universal などの顧客や、Fortune 500 企業の 99% を始めとする世界中の主要企業にサービスを提供しています。Lucid は、Google、Atlassian、Microsoft などの業界の主要企業と提携しており、創業以来、製品、事業内容と企業文化を称える各種の賞を多数受賞しています。詳細は lucidchart.com を参照してください。

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