時間管理マトリクスを使って 優先順位を決める方法
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プロジェクトを成功させるには、アイデアそのものの質に加え、優れた実行力が鍵となります。優れたコンセプト、チームとツールを揃えるだけでは不十分で、競合他社を圧倒して成功を収めるためには、最高レベルの実行力が求められます。目標を設定して期限を遵守することで、企業は着実な成長を遂げ、消費者、パートナーやステークホルダーからの信頼を得られるようになります。
アイデアを実行に移すのは理論上は簡単そうに見えますが、規律ある考え方が必要となります。こうした考え方は誰もが備えているものではありませんが、後天的に身につけることはできます。実行する上で最も重要なことの一つは、優先順位を付け、取り組むべき対象とタイミング、さらに、より重要な取り組みが出てきたときに中断するタイミングを予め決めておくことです。
優先順位は、時間的制約、重要性、資金面や労力面でのコスト、後続のタスクに対する必要性など、さまざまな要因に基づいて決めます。こうした要素を比較検討し、最初に完了させるべきタスクやプロジェクトを決める上で重要なツールとなるのが、時間管理マトリクスです。
こうしたモデルで優先順位を明確に図で示すことで、生産性と実行力を大幅に改善できるようになります。この記事では、時間管理マトリクスの仕組みとその有効性、ビジネスで活用する方法を紹介します。
優先度マトリックスとは?
時間管理マトリクスは、最も重要な対象に集中し、重要なプロジェクトを軌道に乗せる上で役立つ強力な時間・プロジェクト管理ツールで、著名なビジネスリーダーで「7つの習慣」の著者であるスティーブン・コヴィー提唱の「時間管理のマトリックス」をベースに、タスクを緊急度と重要度、影響と労力の2つの側面から分類した図です。
構造と使い方の面でアイゼンハワーマトリックスと非常によく似ており、個人のタスクを管理し、賢く時間の優先順位をつけるのに非常に役立ちますが、時間管理マトリクスを使ったプロジェクト管理は、大規模な施策やチームを管理し、製造スケジュールを効率化して ROI の最大化を図る必要のあるプロジェクトマネージャーやオペレーションマネージャーに適した方法です。
では、このマトリックスの各象限を分解してみましょう。
第1象限 : すぐに成果が出るプロジェクト (影響大、労力小)
プロジェクトの種類 : 価値の高いタスク、不測のプロジェクトや先延ばしにしていたプロジェクトを指し、この象限に当てはまるタスクは重要度が高く、直ちに完了すべきです。
アプローチ : 最初に取り組むべきタスクです。
第2象限 : 主要プロジェクト (影響大、労力大)
プロジェクトの種類 : 期限が明確でないものの重要度は高いタスクで、及ぼす影響は大きいものの、時間的制約がないため、放置されたり、優先順位が下がったりしがちです。
アプローチ : 期限を設定し、チェックポイントをスケジュールに組み込みます。
第3象限 : 重要度も緊急度も低いタスク (影響小、労力小)
プロジェクトの種類 : 期限があまり厳しくなく、重要度も低いタスクで、簡単に優先順位を下げたり、他の人に任せることができます。