調達プロセスフローにおける6つの重要なステップ

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    ショッピング好きの人から見れば、調達プロセスはまるで、誰かのお金で買い物が楽しめる夢のような世界に思えるかもしれません。ある意味では確かにそうですが、調達とは、それだけでは済まない複雑なプロセスで、調達プロセスフローと呼ばれる合理化プロセスが必要なほどです。

    調達プロセスを視覚化することで、すべてのステークホルダーが購買に関連する多くの変動要素に留意し、潜在的な問題や障壁を特定できるようになります。

    調達管理システムは全体的に難解なものですが、この記事では、調達プロセスについて説明し、合意されたプロセスについて、組織内の誰もが理解でき、確認できる独自の調達プロセスフローを作る方法についてご紹介します。ビジュアルの力を借りれば、複雑なシステムも効率的に、理解しやすくすることができます。

    調達プロセスフローの例(オンラインで変更するには画像をクリック)

    調達プロセスとは?

    正しい調達プロセスは、7つの主なステップで構成されています。

    1. 確認が必要

    このプロセスは、購買部門に申請が提出された時点から始まります。申請には比較的単純なもの (マーケティング部門向けの新しいソフトウェアライセンス) もあれば、複雑なもの (グアテマラにオフィスを新設) もあるでしょう。内容がどんなものであれ、申請は書面で、十分な情報を添えて提出する必要があります。

    2. ベンダーを選択

    次に、調達部門がベンダーの調査、必要な品目の見積もりの申請とベンダーの選定を行います。最終決定を行う前に、評判、費用、サービス提供のスピード、信頼性のすべてを精査する必要があるため、重要なステップです。少なくとも3件の見積もりを取るのが基本ですが、この内容や方法は組織により異なってきます。

    RFP (提案依頼書) プロセスを詳しく確認しましょう。

    サプライヤー評価プロセスフロー(オンラインで変更するには画像をクリック)

    3. 購買申請書を提出

    このステップでは、購買の承認を獲得します。ベンダーを特定し、詳細について合意が取れたら、購買承認担当部門から書面による承認を得る必要があります。購買内容に以下の情報を添えて申請書を提出します。

    • 商品やサービスの申請者
    • 必要な商品やサービスの数量と説明
    • ベンダーの情報
    • 価格

    4. 発注書を生成

    購買申請が承認されたら、財務部門がベンダーに対して発注書を発行します。発注書を受け取ると、ベンダーは購買申請が承認されたものとして申請内容に従って手続きを開始します。

    長期的に発注する予定のベンダーに対して (または、外部のサプライヤーからの購入が多い場合) は、両当事者が前提条件を把握しやすいよう、サプライヤーオンボーディングプロセスを作成するのもよいでしょう。

    5. 請求書と注文

    続いて、ベンダーが購入者に請求書を発行します。この請求書は、費用の詳細を記載し、支払いをリクエストするもので、支払期限も記載され、この期限までに支払いを行う必要があります。期限に遅れるとペナルティが発生する可能性もあります (通常、この内容も請求書に記載されています)。

    ベンダーからは、リクエストされた商品やサービスについて詳細に説明した注文書も送られてきます。リクエストを変更するのであれば、これが最後の機会です。請求書と注文書を慎重に確認し、商品やサービスと価格が正しいことを確かめましょう。

    6. 支払い

    製品の受領後またはサービスの完了後に財務部門から所定の方法でベンダーへの支払いを行います。

    記録を残しておく

    上記のステップはすべて、社内外の監査に備えて文書化しておきます。請求書、注文書やその他の関連書類は一箇所にまとめて保管しておくようにしましょう。ここでは冗長性を確保できるように留意します。例えばデジタルで購買を行っている場合には、書類を印刷して安全な場所に保管しておけば、ネットワークなどに障害が発生した場合でも安心です。

    3つの「P」

    調達プロセスには3つの主な構成要素が含まれます。

    1. 他のユーザー

    当たり前のことかもしれませんが、調達プロセスを作成する際には、多忙な関係者がさまざまにプロセスに関与してくることにも注意しましょう。例えば、主な意思決定者の一人である CFO が今後ハワイに2週間滞在予定だとしたら、そうしたスケジュール変更も調達プロセスに織り込まねばならないことになります。

    また、購買のコストとリスクによって関係者の数が決まってくることにも留意します。75万ドルの手吹きガラス製シャンデリアを購入する場合には、Photoshop ライセンス7件を新規購入する場合よりも必要な承認の数が多くなるでしょう。意思決定者には、以下のような役職の人が含まれます。

    • 申請を行う部門の管理職
    • 人事
    • 購買
    • 財務
    • 法務部
    • 業務

    2. プロセス (Process)

    調達を完了するには、組織のプロセスに従う必要があります。それがないと、ベンダーへの支払いや購入が遅れたり、収益面で影響が及ぶ可能性もあります。健全な調達を行うにはプロセスの遵守が欠かせません。

    3. 事務処理 (Paperwork)

    3つ目の「P」は、紙 (paper) ベースの作業がほとんどない今日では少し誤解を招く呼び方ですが、調達プロセスで使用されるソフトウェアを指すものと考えてください。すべてを記録する必要があります。

    調達と購買の違い

    上述の7つのステップは、オンラインショッピングでクレジットカードを使ってレギンスを購入するのとは違い、かなり複雑に思えます。購買も調達の一部に含まれますが、7つのステップの1つにすぎません。この場合、購入を検討する際には組織の状況と調達プロセスに則って考え、ベンダーからステークホルダー、費用に至るまで、すべてを考慮します。単にクレジットカードを切るのとは比較にならない手間がかかります。

    調達プロセスのビジュアル化

    上記の説明ではいかにも面倒そうに思えてきますが、ビジュアルを活用すれば調達プロセスも格段に分かりやすくなります。Lucidchart を使えば、独自のテンプレートをカスタマイズしてニーズに合わせた調達プロセスフローチャートを作成することができます。

    ビジュアルワークスペース内では、プロセスをリアルタイムで調整して効率を高めるのも簡単。プロセスの微調整以外にもこんな情報を追加することができます。

    • 承認済みベンダーへのリンク : 契約ベンダーがいる場合には、その情報をフローチャート内に見やすく記載しておきます。
    • 社内フォームへのリンク : 発注書、見積申請、購買申請フォームなどの調達に必要な書類に手軽にアクセスできるよう、フローチャート内に最新版へのリンクを含めておきます。
    • ステークホルダーのリスト : ステークホルダーのメールアドレスを対応するステップに含めると便利です。例えば、発注書の作成前に財務部の担当者に購買申請を確認してもらう必要がある場合には、その担当者の連絡先情報を「調達/財務チームによる確認」ステップに記載しておきます。

    調達プロセスにおいて、未だに社内で紙とスプレッドシートを使っているようであれば、このタイミングでデジタルソリューションへ切り替えましょう。調達ソフトウェアの導入でプロセス全体を自動化でき、購買申請に準じた内容と手続きで購買をすばやく完了し、割引も受けられるようになります。ソフトウェアなら調達プロセスの停滞の原因となりがちな人的ミスの多くも排除でき、問題が発生した箇所の特定も容易なため、再発防止につなげることができます。

    不適切な調達プロセスには、コストの膨張や極度の非効率につながるリスクがありますが、このプロセスを可視化すれば、プロセス効率化の方法を見出せ、コスト低減、ベンダーとの関係改善や社内ステークホルダーの満足度向上につなげることができます。

    Lucidchart

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