製品戦略とは

製品戦略(プロダクト戦略)とは何か

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新製品を市場投入するまでのプロセスは非常にエキサイティングです。アイデア出しから製品開発の初期段階、市場テストからビジョンの実現に至るまで、製品戦略のプロセスには心躍る瞬間がいくつもあります。

ただ、その段階には困難もつきものです。競争の激しい市場で製品に優位性を持たせるような発表スケジュールを守りつつ、顧客に固有のニーズ、懸念や課題に対応するため、新製品や改良を加えた製品を市場内で位置付けするのは容易ではありません。

この記事では、製品企画プロセスを活性化させ、事業目標の達成、市場の変化への対応、新たな障害の克服、そしてアウトプットではなく成果の視点から見た製品戦略の成功を実現するために役立つ3つのベストプラクティスを紹介します。企業の製品戦略の具体事例もいくつか交えていますので、自社製品の分析のきっかけに活用してください。

製品戦略とは?

製品戦略(プロダクト戦略)とは、企業が自社製品に関して設ける目標と、その目標の達成のために必要な行動を示したものです。包括的な製品戦略を立てるには、以下の4つの重要な質問に答える必要があります。

  • 誰のための製品なのか?
  • その製品は消費者にどのような利益をもたらすか?
  • ライフサイクルにおける製品の主な目標は何か?
  • 競合製品との差別化をどのように図るか?

こうした質問に対する答えを考えることで、製品戦略のテンプレートが作りやすくなります。製品戦略を製品のエンドツーエンドのビジョンやロードマップとして定義すれば、測定可能な目標で構成された仕組みをすぐに確立することができます。

この仕組みには、製品や業界により、試作品を完成させる期日の設定、リソースの割り振り、市場投入のためのマーケティング計画の策定などが含まれます。

他のロードマップと同様に、製品戦略にも想定外の回り道や避けられない障害はありますが、目的地までの道先案内の役割を果たしてくれます。製品戦略プロセスを活性化するための3つのベストプラクティスがここで役立ちます。

を製品戦略の策定に活用しましょう。
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製品戦略を立てる上でのヒントと企業の具体事例

1. 単なる製品ではなくソリューションを提供することで差別化を図る

世界で最も印象深い、象徴的な製品について考えてみましょう。Coca-Cola、Apple、IKEA などの有名ブランドの名がすぐに思い浮かぶはずです。

似た製品は市場に多数存在するのに、これらのブランドの商品が人気な理由はどこにあるのでしょうか。こうした製品は、以下のような人間の基本的なニーズを満たすことを製品戦略としているため、他と一線を画しているのです。

  • 帰属意識やグループへ同一化することへのニーズ
  • 理解されたい、自分を表現したいという欲求
  • 達成感と自立の必要性

Coca-Cola は単なる飲料メーカーではありません。その独特のボトルにも、グローバルに通用するブランドの個性が反映されています。また、Apple が提供するのはスマートフォンやノートパソコンではなく、ライフスタイルとクリエイティブな精神です。米国で初めて時価総額が1兆ドルを超えた公開企業として、同社ほど製品の外観、使い勝手や機能を変えた企業は他にないでしょう。

また、IKEA では、単にミニマルなデザインの家具を提供するだけでなく、顧客が実際に手を動かしたり、倹約したりすることで得られる達成感を届けているのです。

こうした差別化要因が競合他社にはない価値を顧客に提供します。また、提供するソリューションは製品の機能や特徴に限られません。小売店で最も目立つ陳列位置を確保できることから生まれる利便性や、新製品の開発に顧客データを活用できる会社の能力もまた、製品戦略に関係してきます。

問題を解決することで価値が生まれます。製品を際立たせる上では、そうした価値が何よりも重要です。

製品戦略の中では、顧客が直面する問題と製品が提供する解決策とを明確に示します。これが難しい場合は、時間をかけて再検討してみてください。

関連記事 : 顧客や製品のニーズをよりよく理解するために Lucidchart で製品ロードマップを作成する方法もチェックしてみましょう。

2. 「一発屋」にならないよう業界の変化にすばやく対応する

人は、他にない価値を提供する製品や企業に惹かれるものです。こうした価値は必ずしもコストに関連するわけではなく、製品が競合製品との差別化を図り続けるあり方、さらには企業が顧客との関係を維持するために注ぐ努力に左右されるものです。

顧客のロイヤリティは移りゆくものです。すでに成功した製品を抱えている企業でも、安心は禁物です。製品戦略には現状の認識も欠かさずに盛り込むようにしましょう。

チャンスにつながるような変化や混乱が業界内に発生したら、それをすかさず利用します。

一つ例を挙げましょう。現在では「オンデマンド」という言葉が日常的に使われていますが、Variety によれば、Blockbuster のジョン・アンティオコ元 CEO は2000年にこの言葉を否定し、「非常に小規模でニッチな企業」との交渉を突如打ち切ったとされています。

この企業が現在の Netflix で、創業者のリード・ヘイスティングスは当時、同社売却の対価として5,000万ドルを要求しました。2018年、Netflix は米国での史上最高益となる8.45億ドルを計上するまでに成長しました。

他方で、Blockbuster は2014年1月に米国内の直営店300店舗をすべて閉鎖しています。かつてはビデオレンタルで一世を風靡したこともある同社ですが、急成長する Netflix のオンライン DVD レンタル事業を買収するというチャンスを掴むことはできませんでした。

同社とは異なり、Netflix は一発屋で終わらず、製品戦略を変更してオンラインストリーミングへとシフトし、独自の番組制作を開始しています。

業界の盛衰は速く、顧客のロイヤリティもまた変化します。これらの製品戦略の例からも伺えるように、製品の提供方法を必要に応じて変更し、調整できる準備を怠らず、簡単に勝てる機会があればすぐに掴み取ることが重要です。

3. 自己破壊を通じて持続的な成長と革新を促す

この世に永続するものはありません。市場の需要と持続的な成長もまた同じです。

人の関心は時とともに移りゆくものです。かつては多数存在した自社製品の購入者も次第に減り始め、新しい世代の、好みや視点の違った消費者に置き換わっていきます。こうなると、製品の需要が完全に停滞するのは避けられません。

これでは、製品の成功が一過性のものに終わってしまったと言わざるを得ません。

成長戦略コンサルタントで有名作家でもあるクレイトン・クリステンセンは、ベストセラーとなった著書『イノベーションのジレンマ』で、テクノロジーに携わる人であれば、製品ライフスタイルが絶えず繰り返すものであることを知っているはずだと述べています。そのサイクルとは、基本的には次のようなものです。

  • 新製品が成功し、購入者が増える。
  • 別の新製品が出てきてイノベーションのレベルが上がる。
  • これに勝る製品がまた登場して同様に消えていく。

クリステンセンは、持続可能な成長を実現するには、他社にやられる前に自社のドル箱製品をためらわずに殺す姿勢を失わないことが重要だと示唆しています。革新のためには、今あるものを守るのではなく、壊す必要があるかもしれません。既存の顧客層を失う覚悟ができていれば、長期的に生き残れる製品戦略を打ち立てることもできるでしょう。

スティーブ・ジョブズはかつて、「当社の製品と競合するのは当社の製品であったほうが良い。他社に競合をしてほしくはない」と述べました。

確かに iPhone は Apple の iPod 事業のシェアを食い、iPad は Mac のシェアを奪いました。にもかかわらずジョブズの製品戦略が成功したのは、獲得すべき対象が巨大な Windows 市場のユーザーという大きな層だということを認識していたからです。

もし主力製品の iPod や Macbook のシェアを失うことを恐れて新製品の開発に制限をかけていたら、Apple は現在のような成功を収めていたでしょうか。

世界最大の書店である Amazon は、Kindle の発売時に、紙の本を購入する顧客がいなくなることを承知の上で同様の決断をしました。自社でデジタル製品を提供しなければ、競合他社が提供するだろうことを承知していたためです。

製品戦略には大胆さが必要です。革新的な新製品が既存製品の販売に悪影響を及ぼす可能性もありますが、イノベーションをビジネスの中心に据え続けるためには、必要なことです。

まとめ — 製品戦略ロードマップの実践のために

アイデアを実際の製品へと変えるまでには時間がかかります。製品開発の各段階でイノベーション、適応と変更を積極的に行い、製品戦略を策定することで、企業としての目的を達成するための準備が整います。

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