プロダクトマネジメントのキャリアを検討してみたことがある人は多いことでしょう。高給で成長の機会にも溢れたプロダクトマネージャー職の人気は近年高まっています。実際、2019年に Glassdoor が発表した米国で最高の仕事リストでプロダクトマネジメントは5位にランクインしており、11,000件以上の求人情報が掲載されています。
実際にはプロダクトマネージャーはどのような役割を果たしているのでしょうか。また、あなたに向いた仕事でしょうか。この記事では、判断材料となるよう、プロダクトマネージャーのキャリアパスを深く掘り下げます。

プロダクトマネジメントとは?
現代のプロダクトマネジメントのルーツは、1930年代に Procter & Gamble で Neil H. McElroy 氏が新たな役職としてプロダクトマネージャーの採用を正当化するメモを作成したことから始まります。プロダクトマネージャーは、彼の言うところの「ブランドマン」として、セールスやマーケティングから顧客対応まで、ブランドに対して独自の責任を負う存在として定義されました。
同社での新たなブランドマンの定義が、現代における製品中心の組織構造と、顧客の声を伝えるプロダクトマネージャーの役割確立への道を拓いたのです。
今日では、プロダクトマネジメントは、戦略、デザイン 、経営、マーケティングを組み合わせて製品を成功に導く組織横断的な役割を担っています。
プロダクトマネジメントには非常に多くの責任範囲が含まれ、他の事業部門にも関連する内容が多いため、誤解されることが多く、その役割は会社ごとに違って見えることもあります。
ただ、今あなたが働く会社 (や、今後働くことになる会社) の製品管理の定義がどうであれ、以下のような内容がプロダクトマネージャーが成功を収めるために必要なコアスキルとしては欠かせません。
- 戦略的思考
- ビジネス志向
- 明確なコミュニケーション
- コラボレーション
- 傾聴
- 強力なプロジェクト管理
- UX 分野の経験
- 技術力
プロダクトマネジメントの対象範囲は非常に多岐にわたるため、プロダクトマネージャーの多くは、別の分野からプロダクトマネジメントのキャリアをスタートさせます。他の部門からプロダクトマネジメントへのキャリアチェンジを検討している人にとっても朗報と言えるでしょう。
プロダクトマネジメントとプロジェクトマネジメントの比較
プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーは混同されがちです。これらのマネージャーは密接に協力し合うことも多いのですが、その役割は異なります。
例えば、プロダクトマネージャーは製品の CEO 的な存在と考えると分かりやすいでしょう。戦略の策定、リリースの優先順位付け、顧客対応など、製品に関するすべてを統括し、製品のライフサイクル全体に対応します。

これに対し、プロジェクトマネージャーは通常、このエコシステムの中のプロジェクトを担当します。こうしたプロジェクトには期限があり、期限はプロダクトマネージャーや他のビジネスリーダーが設定することが多いです。
その目標は、プロジェクトを期限と予算を守って完成させ、最終的にプロダクトマネージャーがより大きな構想を実現できるようにすることです。プロジェクトが完了すると、プロジェクトマネージャーは別のプロジェクトに移ります。
プロダクトマネージャーの収入は?
面白そうな仕事ですが、大事なことを押さえておきましょう。収入面ではどうでしょうか。
プロダクト マネジメントのキャリアは、業務内容でも待遇面でもやりがいのあるものです。経験やスキル、責任範囲にもよりますが、プロダクトマネージャーの年収は $80,000 から $150,000 以上のレベルが期待できます。
プロダクトマネジメントの役職
プロダクトマネジメントの役職には、企業や組織によっていくつか種類があります。具体的な業務内容は会社によって異なりますが、基本的な役割は以下の通りです。
アソシエイトプロダクトマネージャー
エントリーレベル
アソシエイトプロダクトマネージャーはプロダクトマネージャーの部下であり、その日々の業務は、規模は小さいながらもプロダクトマネージャーと重なる部分があります。自分で担当内容を選ぶことはできませんが、その対象については責任を負います。
職務内容には以下が含まれます。
- データ分析
- UI デザイン
- 機能の定義
- 推奨
エントリーレベルの職務のため、仕事の要領を学び、自分にどれだけ成長の余地があるか、顧客や製品市場に対する理解がどの程度あるかを証明するチャンスとなります。
プロダクトマネージャー
ミドルレベル
プロダクトマネージャーは中間管理職的な役割を果たします。プロダクトマネジメントの経験がある必要は必ずしもありませんが、コミュニケーション、リーダーシップ、戦略に関する専門的な経験を持ち、スキルを実証できる必要があります。
プロダクトマネージャーは、製品の戦略、ロー ドマップや機能を担当します。UX、エンジニアリング、マーケティングなど、組織横断的なチームと協力して、正確なデータ分析、予測、市場調査を行うことが求められます。
戦略的かつ戦術的な役割で、強力なリーダーシップ、コラボレーションと製品知識が必要となります。

シニアプロダクトマネージャー
シニアレベル
シニアプロダクトマネージャー (PM) は、プロダクトマネージャーと似たような内容を担当しますが、その責任レベルはより高くなります。一般に、就任時点でプロダクトマネジメントにおける確固たる経験を有しています。
より価値の高い製品を管理するだけでなく、配下のプロダクトマネージャーをリードし、プロダクトマネジメントチームとビジネスリーダーの間の連絡役を務めます。
プロダクトマネジメント担当ディレクター
シニアレベル
ディレ クターの視点は、直接的な製品の管理から経営へと移り、チームの効果的な運営の確保とプロセスの改善に重点を置いています。管理職としての強固な経験があり、シニア層やエグゼクティブ層との仕事に慣れている必要があります。
プロダクトマネジメント担当バイスプレジデント
エグゼクティブレベル
プロダクトマネジメント担当バイスプレジデントは、大きなビジョンを持ち、ビジネスに最も大きなインパクトを与えられる製品を構築・推進する責任を負うエグゼクティブポジションです。具体的な製品開発にはあまり関与しませんが、以下の内容を担います。
- 予算編成
- 戦略的調整
- 経営陣とのコミュニケーションと支持の獲得
最高製品責任者
エグゼクティブレベル
大きな組織では最高製品責任者の職が置かれることもあります。通常は CEO の直属で、組織内のすべての製品活動を監督します。プロダクト担当バイスプレジデントと同様に、会社の大局的な製品戦略を定義し、長期的な目標を設定する役割を担います。
プロダクトマネジメントのキャリアを積むためのヒント
プロダクトマネージャーの出身分野は、エンジニアリング、マーケティング、オペレーション、テクニカルサポート、IT、セールスやカスタマーサポートなど多彩です。したがって、現在あまりプロダクトマネジメントと関係のない分野で働いていても、この魅力的なキャリアパスを目指す余地は大いにあります。
ただ、ライバルに差をつけられる方法もいく つかあります。以下のヒントを参考に、プロダクトマネジメントの分野で成功するためのハードスキルとソフトスキルを身につけましょう。
1. コードを学ぶ
基本的なコードが書けるだけでも、採用担当者の評価は高くなります。コードの書き方を理解しているプロダクトマネージャーはテクニカルプロダクトマネージャーと呼ばれ、開発者やエンジニアに対して考えをより効果的に伝えることができるため、需要が高くなっています。
2. 分析力を磨く
データを収集して整理し、パターンを特定して戦略を立て、問題を解決する能力は、プロダクトマネージャーにとって不可欠です。分析力が高いほど、成功の確度も高まります。
3. UX を理解する
優れたプロダクトマネージャーは、自社の顧客を熟知しています。ユーザーエクスペリエンスの経験がプロダクトマネジメントの職を目指す人にとって貴重な理由はここにあります。UX のスキルを身につけることで、顧客の思考を深く理解し、適切な問いかけをして、より強力な製品ラインの開発につなげることができます。
キャリアアップや職業能力の発展が見込めるプロダクトマネジメント分野の職に対する人気が高まっています。大きなアイデアとリーダーシップを持ち、問題解決能力に優れた人には、まさに適任と言えるでしょう。

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