RACI マトリックス

RACIマトリックスとは何か?RACIモデルの意味とメリット

読み取り時間 : 約1分

非常によくあることではありますが、大きなプロジェクトを開始したとします。最初はすべてが順調に進んでいるように見え、プロジェクトロードマップは詳細かつ包括的で、マイルストーンも決まっており、チームの士気は高く、経営陣を始めとするステークホルダーの受けも上々です。

そのはずが、次第に事態が悪化していき、期限に間に合わなくなり、タスクに漏れが生じ、そして突然、プロジェクト全体が予定から外れてしまいます。

この原因はおそらく、ロードマップでプロジェクトの役割と責任範囲が明確にされていなかったことではないでしょうか。役割と責任範囲の明確な定義は、あらゆるプロジェクトにおいて重要な成功要因となります。これがないと、プロジェクトはすぐに脱線し、ステークホルダーは後始末に追われることになります。

ここで役立つのが RACI マトリックスです。RACI マトリックスは、チームメンバーやステークホルダーがそれぞれの役割を確実に認識し、プロジェクトマネージャーがプロセスを合理化する上で役立ちます。この記事では、RACIマトリックス(Matrix)とは何かを説明し、RACIモデルの意味やメリット、重要性と次のプロジェクトで活用する方法をご紹介します。

RACI チャート
RACI 図(オンラインで変更するには画像をクリック)

RACI マトリックスとは?

RACI マトリックス(RACI Matrix)とは、プロジェクトの各段階における担当者と責任範囲を定義し、文書化した図で、プロジェクトのすべてのタスク、マイルストーンと決定事項がマッピングされています。

「RACI」とは、プロジェクトの中での4つの主な役割を指定する英単語の頭字を集めた造語です。

実行責任者 (Responsible) : 割り当てられたタスクや機能の完了を担当する人 (1人または複数人)。作業の完了や意思決定を担当し、「実行」を担います。

説明責任者 (Accountable) : 作業を成功裏に完了させることに説明責任を負う人 (いわゆる作業の「オーナー」)。最終的に作業完了の承認を行い、実行責任者はこの人に対する説明責任を負います。通常、プロジェクトのスポンサーがこの役割を担います。

相談先 (Consulted) : プロジェクトやタスクに関して必要な意見や情報を提供する人。通常は対象となる分野の専門家が該当し、プロセスにおいて積極的な役割を果たします。

報告先 (Informed) : 進捗状況の報告や最新情報の提供を受ける必要のある人や関係者。意思決定に直接関与することはありませんが、配慮が必要な人たちです。

RACI モデルのメリット

RACI モデルは、すばやく手軽に作成できる上、期待レベルの維持、役割の整理、プロジェクトの開始から完了までのプロセスの合理化に役立ちます。

すべてを一目瞭然のわかりやすい図にできるのが最大のメリットです。

プロジェクトマネージャーにとっては、特に以下を実現できる点で有意義な図です。

  • 役割を明確化し、混乱を解消できる
  • プロジェクトを抜けや漏れなく予定通りに進められる
  • 人事異動の際にもスムーズな移行と引き継ぎを行える
  • チームメンバーやステークホルダー間のコミュニケーションを優先できる

RACI マトリックスは、役割の明確化だけでなく、あらゆるレベルでのコミュニケーションの促進に役立ちます。「報告先」も同等に重視することで、これまで除外されていたステークホルダーをコミュニケーションの輪に入れることができるようになります。

「報告先」であるステークホルダーが洞察や方向性を提示することは通常ありませんが、状況を常に共有できていれば、こうしたステークホルダーもそれぞれの任務をより効率的に行えるようになり、プロジェクトの全体的な効率と効果の向上につながります。

RACI マトリックス
RACI マトリックステンプレート(オンラインで変更するには画像をクリック)

プロジェクトの RACI マトリックスを作成する方法

RACI マトリックスのメリットには、作成が簡単な点があります。以下の4つのステップに従って、プロジェクトの役割と割り当てを戦略的に配分してみましょう。

ステップ1 : プロジェクトのタスクをリストアップ

主要なステークホルダーとミーティングを行い、プロジェクト内のすべてのタスク、マイルストーンや意思決定を特定します。このリストには、製品などの成果物だけでなく、ミーティングなどの活動も含める必要があります。

これらのプロジェクト項目を完了順にマトリックスの左側 (Y 軸) にリストアップします。

ステップ2 : プロジェクトの役割を決定

マトリックスの一番上の行 (X 軸) に、すべてのプロジェクトの役割 (一般的には役職名) を入力します。例えば、プロジェクトマネージャー、ビジネスアナリスト、開発者、テクニカルアーキテクト、CTO などの役職が該当します。

プロジェクトに関連するすべてのステークホルダーを特定する中で、Y 軸に追加すべきタスクが見つかる場合もありますが、これも適宜追加していきます。

ステップ3 : RACI に基づく責任範囲の割り当て

次に、マトリックスの各セルに RACI に基づく役割 (実行責任者、説明責任者、相談先、報告先) を記入します。

図全体が埋まるまで、タスクリストに沿って作業を進めていきます。タスクに複数の責任者が存在する場合もありますが、説明責任者は各タスクに1人だけとなる点に注意しましょう。

ステップ4 : 確定と共有

RACI マトリックスが完成したら、プロジェクトのステークホルダー全員に共有してフィードバックを求めます。割り当ての矛盾や問題点を整理し、モデルに対する最終承認を獲得します。

全員が共通認識を持てるよう、プロジェクト開始前に必ずモデルを承認するようにします。

注意点

RACI マトリックスの有効性を高めるには、いくつか注意しておきたい点があります。

まず1つ目。各タスクには実行責任者と説明責任者の両方を必ず割り当てるようにしますが、複数の実行責任者が存在するタスクには注意が必要です。実行責任者が多すぎると、プロセスが遅くなるため、「船頭多くして船山に登る」にならないよう、必要な人数だけを配置するようにします。

2つ目は、モデルに適合しない役割もあることを念頭に置いておくことです。例えば、タスクにはそれぞれ実行責任者や説明責任者が必要ですが、内容の報告や相談が不要なものもあるでしょう。それで問題ありません。特に不確定要素の多い大規模なプロジェクトでは、不要な要素を減らすことで、効率と分かりやすさが向上します。

このような場合には RACIO モデルが有効です。RACIO モデルでは、RACI モデルで該当しない役割に「部外者 (Omitted/Out of the Loop)」のラベルを付けることができます。

したがって、すべてのステークホルダーが積極的に関与する必要のないタスクの場合には、そのタスクに関係ないステークホルダーを「部外者」とすることで、対象者が自分の役割に最も関連する作業に集中できるようになります。RACI マトリックスで戦略的に役割を割り当てることで、モデルを最適化し、プロジェクトの効率性向上につなげることができます。

Lucidchart で RACI マトリックスを作成

クラウドベースの作図プラットフォーム、Lucidchart は、多忙なプロジェクトマネージャーが RACI マトリックスを始め、価値ある図やプロセスフローを作成するのに最適なツールです。

RACI マトリックスを最大限に活用するには明確なコミュニケーションが欠かせませんが、プロジェクトのステークホルダーがマトリックスに簡単にアクセスできなければ、タスクの継続は難しくなるでしょう。

Lucidchart を使えば、マネージャーがボタンをクリックするだけで RACI 図をチームメンバーと共有でき、図の活用も手軽。クラウドベースのプラットフォームで、いつでもどこでもリソースを利用することができます。

プロジェクトが計画通りに進めば理想的ですが、いつもそうとは限りません。変更が必要になったら、RACI 図もそれに合わせて変更が必要です。Lucidchart を使えば、図を最初から作り直すことなく、役割や割り当てを柔軟に調整でき、変更内容は自動で更新され、ユーザーに即座に表示されるので、全員が常に最新情報を確認できます。

Lucidchart で分かりやすい RACI モデルを手軽に作成し、プロジェクトの遅延を防ぎましょう。

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