
RACIマトリックスとは何か?RACIモデルの意味とメリット
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非常によくあることではありますが、大きなプロジェクトを開始したとします。最初はすべてが順調に進んでいるように見え、プロジェクトロードマップは詳細かつ包括的で、マイルストーンも決まっており、チームの士気は高く、経営陣を始めとするステークホルダーの受けも上々です。
そのはずが、次第に事態が悪化していき、期限に間に合わなくなり、タスクに漏れが生じ、そして突然、プロジェクト全体が予定から外れてしまいます。
この原因はおそらく、ロードマップでプロジェクトの役割と責任範囲が明確にされていなかったことではないでしょうか。役割と責任範囲の明確な定義は、あらゆるプロジェクトにおいて重要な成功要因となります。これがないと、プロジェクトはすぐに脱線し、ステークホルダーは後始末に追われることになります。
ここで役立つのが RACI マトリックスです。RACI マトリックスは、チームメンバーやステークホルダーがそれぞれの役割を確実に認識し、プロジェクトマネージャーがプロセスを合理化する上で役立ちます。この記事では、RACIマトリックス(Matrix)とは何かを説明し、RACIモデルの意味やメリット、重要性と次のプロジェクトで活用する方法をご紹介します。

RACI マトリックスとは?
RACI マトリックス(RACI Matrix)とは、プロジェクトの各段階における担当者と責任範囲を定義し、文書化した図で、プロジェクトのすべてのタスク、マイルストーンと決定事項がマッピングされています。
「RACI」とは、プロジェクトの中での4つの主な役割を指定する英単語の頭字を集めた造語です。
実行責任者 (Responsible) : 割り当てられたタスクや機能の完了を担当する人 (1人または複数人)。作業の完了や意思決定を担当し、「実行」を担います。
説明責任者 (Accountable) : 作業を成功裏に完了させることに説明責任を負う人 (いわゆる作業の「オーナー」)。最終的に作業完了の承認を行い、実行責任者はこの人に対する説明責任を負います。通常、プロジェクトのスポンサーがこの役割を担います。