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ファイブフォース分析とは?

ファイブフォース分析とは?5Fを使って戦略を定義する方法

読み取り時間 : 約1分

投稿者 : Lucid 編集部

「戦略とは」この問いについて調べたことがある方なら、マイケル・ポーターの名前に聞き覚えがあることでしょう。その名前は、企業の競合状況を分析するためのツール、ファイブフォース分析の生みの親として、事業戦略と同義と言えるまでに浸透しています。

では一体、戦略とはどのようなものと言えるでしょうか。このハーバード大学の流派に限定されたものでしょうか?

実際には、戦略の捉え方は人により異なるため、明確に定義された唯一の戦略と呼べるものは存在しません。ただ、あくまでマイケル・ポーターの言によれば、戦略とは「ユニークな価値のミックスを提供するため、異なる一連のアクティビティを選択すること」として、競争上の地位を示すものとなります。言い換えれば、競合他社と選択した市場を理解し、自社がどのように対応していくかを決めることと言えます。

ポーターのファイブフォース分析を使って市場での自社の競争上の地位を把握しましょう。

ファイブフォース分析
ファイブフォース分析(オンラインで変更するには画像をクリック)

ファイブフォース分析とは?

ハーバード・ビジネス・レビューの名高い記事「戦略とは (What Is Strategy)」において、マイケル・ポーターは、一連の影響を通じた戦略の定義を試みています。また、価格が戦略に影響を及ぼす唯一の要素ではないとして、ファイブフォースのそれぞれが業界における競争を形成しているとしています。

このファイブフォースの一つ一つに従って自社の分析を行い、戦略を定義していきましょう。

1. 新規参入業者の脅威

他のプレイヤーが市場に参入し、自社のポジションを脅かすのがどの程度簡単かを考えます。以下の問いかけに答えてみましょう。

  • 市場に参入するのにどれくらいの期間と費用がかかるか?
  • 参入障壁 (特許や権利など) はどのようなものか?
  • 事業をスケーラブルにするには何が必要か?
  • 自社の主要技術は保護されているか?
  • 市場はどの程度厳しく規制されているか?

競合他社が市場にわずかな資金と労力で参入可能な場合、ライバル候補に対処するため、戦略を適応させる必要が出てくるでしょう。

2. 代替品の脅威

このセクションでは、顧客が自社製品やサービスを代替品で置き換え、同じニーズの充足を図る可能性について検討します。以下の問いかけに答えてみましょう。

  • 自社製品やサービスと代替品との差別化要因は何か?
  • 市場に代替品はどれだけ存在するか?
  • 代替品に切り替える際のコストは?
  • 切り替えはどの程度困難か?
  • 市場を先導している製品やサービスの代替として提供できる製品やサービスは?

例として、iPod が CD 市場に及ぼした影響を考えてみましょう。iPod は、新たなテクノロジーで CD が長年に渡って満たしてきた音楽を持ち歩いて聴くというニーズを満たしました。顧客が別の製品に切り替える場合、価格だけが決定要因となるとは限りません。iPod は CD プレイヤーよりもはるかに高額でしたが、結局、ユーザーは数千曲の音楽を保存できるデバイスにならその金額を出せると判断したのです。

3. サプライヤーの交渉力

このセクションでは、サプライヤーにとっての値上げのしやすさとこれが自社の収益性に及ぼす影響を見ていきます。以下の問いかけに答えてみましょう。

  • 自社の抱えるサプライヤー数は?
  • これらのサプライヤーの提供する製品やサービスの独自性はどの程度か?
  • 代替となるサプライヤーは何社あるか?これらの代替サプライヤーの価格設定は現在のサプライヤーと比較してどうか?サプライヤーの切り替えに伴うコストは?

ここで忘れてはならないのが、サプライヤーもまた同様に戦略的に思考するという点です。もし、同じニーズを満たせる企業が他にほとんどないことをサプライヤーが承知していたら、そのユニークなサービスに対してより多くの対価を請求してくる可能性もあります。

4. 買い手の交渉力

今度は他方から、買い手が値下げを交渉する力について検討していきます。以下の問いかけに答えてみましょう。

  • 何社の買い手が自社の販売をコントロールしているか?
  • これらの企業からどの程度の受注があるか?
  • 買い手はサプライヤーを切り替えられるか?切り替えのコストはどの程度か?
  • 買い手にとって自社の製品やサービスはどの程度重要か (自社の製品やサービスの ROI)?

こうした質問から、顧客が値下げを要求できる力を判断することができます。顧客の数が多いほど、自社側の持つ力もまた大きくなります。

5. 競争企業間の敵対関係

これまでの4つのフォースが最後のフォースに影響します。数値を検討し、既存の競合他社のもつ力を導き出します。以下の問いかけに答えてみましょう。

  • 競合他社は何社あるか?
  • 最大の競合相手は?
  • 自社の製品やサービスの品質は競合と比べてどうか?
  • 自社と競合他社との違いは何か?
  • 顧客が競合他社に乗り換える際に発生するコストは?

「Microsoft Zune」という製品がありました。Microsoft が iPod 打倒を目指して発売した商品ですが、それは叶いませんでした。

Microsoft は Zune の販売を2012年に中止しました。Zune の価格は Apple 製品よりも安く、ファームウェアリリースのたびに更新が行われ、現在人気の Apple Music が発表されるずっと前から音楽サブスクリプションサービスを提供していたにもかかわらず、です。

敗北の理由は、ブランディングにありました。Apple がすでにクールでトレンディな製品として iPod の地位を確立しており、加えて、Zune のリリースから6か月後に iPhone が発売され、iPod のニーズの代替とモバイル市場への浸透が始まったのです。市場における「ファイブフォース」を検討することで、自社の立ち位置がよりよく把握でき、ターゲットとする層に向けて戦略を調整しやすくなります。

ファイブフォースから学べること

これまでの分析を踏まえ、改めて、戦略とはどのようなものと言えるでしょうか。ファイブフォース分析では、「他の誰もがしていることをもっと安くする」と「これまでに誰もしたことがないことをする」の2通りの対応に議論を帰しています。

既存企業は、すでに行っている事業をさらに発展させ、効率の最大化、新たなトレンドや機会の探求を行っていくことができます。例えば、Facebook の場合には、主要ソーシャルメディアプラットフォームの地位を確立していますが、新市場の登場に合わせ、メッセンジャーアプリ、チャットボットやオンラインマーケットプレイスなどへ事業を拡張しています。

コスト面でのリーダーになる

「マネーの虎」で登場したあらゆるアドバイスに耳を傾け、製品をできる限り安くできるよう、全力を尽くします。ただ、品質は落とさず、収益性も維持できるよう注意し、顧客の期待する基準に応えるものを提供します。

コンピューターサイエンスの分野で言われる GiGo (ゴミを入れればゴミが出てくるの意) を忘れず、価格を下げたいがために製品の品質を犠牲にすることは避けましょう。必要な水準のものを可能な限り安く実現する方法を探ります。プロセスを図式化し、視覚的に分析すれば、プロセスの合理化もしやすくなり、コストを削れる場所も特定できるようになります。

プロセスフローの例
プロセスフローの例テンプレート(オンラインで変更するには画像をクリック)

製品を差別化する

自社製品をユニークで比類のないものとしてブランディングします。業界のリーダーの取り組みを精査し、自社に欠けているものを探るのもよいでしょう。次のステップを検討し、製品を進化させ、他を圧倒する方法を考えます。

例えば、ソーシャルメディア業界に2012年に参入した Vine のソーシャルメディアとしての6秒間の動画というコンセプトは素晴らしいもので、大人気となりましたが、Facebook、Instagram、Snapchat を凌駕するほどの魅力はあったでしょうか?Twitter の後ろ盾も及ばず、Instagram や Facebook は自社プラットフォーム上でも同じように短い動画コンテンツを提供できることに気づきました。

真の意味で自社を差別化するため、戦略マップを作って組織全体で達成すべき戦略目標を文書化してみましょう。

戦略マップの例
戦略マップの例テンプレート(オンラインで変更するには画像をクリック)

買い手に注目する

買い手それぞれに固有のニーズに着目してみましょう。そのニーズは地域色を反映したものなのか、他社では入手できない特定の製品を必要としているのか。自社が顧客にナンバーワンとして認識されるよう、どのようにポジショニングを図っていけるでしょうか。

買い手の視点に経つことで、平均を超えるリターンを得ることができます。競合他社の動向には常に注意を払い、買い手のニーズに応え、より安く、質が高く、または違った方法で製品やサービスを提供できる方法を探ります。

買い手とそのニーズへの理解を深めるには、共感マップカスタマージャーニーマップが役立ちます。

共感マップの例
共感マップの例テンプレート構造(オンラインで変更するには画像をクリック)

この記事で、強力な事業戦略を構成する要素が理解いただけたことと思います。ファイブフォース分析を活用して自社の競争優位性を見出し、事業を次のレベルへ進化させるための戦略を立案していきましょう。

戦略を定義する方法を学んだところで、さっそく自社の戦略計画プロセスを開始してみましょう。

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