CRM モデル

CRM戦略で顧客ロイヤリティを高める

読み取り時間 : 約6分

トピック :

  • 営業・セールス

新規顧客の獲得には、既存顧客の維持の5倍のコストがかかります。ただ、顧客のロイヤリティを高め、お得意様を離さないためにはどんな戦略を取るべきでしょう?

顧客関係管理 (CRM) は、企業が優良顧客のロイヤリティを育て、購入者の体験を向上させるための戦略的プロセスを開発する上で役立ちます。

以下の方法を試してみましょう。

CRM モデル
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CRM とは?

CRM とは、顧客関係管理 (Customer Relationship Management) の略で、企業が現時点と将来における顧客との関係を管理し、最適化することで顧客中心の文化を築くために使われる基本的な戦略です。

したがって、CRM に特化する企業は、企業が自社と顧客とのやり取りに関するデータを分析し、顧客への提供価値と顧客維持率の向上、収益の増加につなげるための支援を提供しています。

言い換えれば、CRM は、個人またはグループとしての顧客への理解を深めることで、顧客のニーズを満たし、その期待を超えた価値の提供を目指すものといえ、最終的には CRM に秀でた企業が競争優位性を獲得できるようになります。

注 : 「CRM」が顧客と企業との関係を管理し、CRM 戦略の実現につなげるソフトウェアやソリューションを指すことも多く、混乱を避けるために、この記事ではこうしたソフトウェアを「CRM ソフトウェア」と呼びます。

CRM の目的

企業の目的は、自社の製品やサービスから利益を生み出すことにあります。CRM の目的は、企業がこうした目的を達成できるよう、戦略的に重要な顧客との関係を最適化することを通じ、利益を最大化し、長期的な成功を築くことにあります。

戦略的に重要な顧客とは、企業にとって最も価値の高い顧客を指します。通常、この戦略的に重要な顧客が顧客全体に占める比率は約20%に過ぎませんが、全体収益の80%を生み出しています。こうした重要な顧客は平均的な顧客よりも多くの収益、ロイヤリティと価値を生み出すため、あらゆる事業戦略において重要な役割を担っています。

CRM においては、主に戦略的に重要な顧客に注目し、最も価値のある顧客セグメントを活用することを通じて、長期的な収益性と競争力の向上を目指します。

4つの主要 CRM 戦略モデル

顧客関係管理にはさまざまな戦略やモデルがありますが、この記事では、代表的な CRM の4つのモデルについて簡単にご紹介します。

IDIC モデル
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IDIC モデル

IDIC モデルは、状況に合わせて CRM を実践するための一般的なベースとして Peppers and Rogers Group が開発したもので、「IDIC」とは、CRM 導入の特定 (identify)、差別化 (differentiate)、交流 (interaction)、カスタマイズ (customize) の4つのステージの英語の頭字を取った略語です。

特定

最初のステップでは、顧客の名前、住所や購入履歴などの情報を社内の各接点から収集し、顧客を特定します。

顧客のニーズや要望、購買行動をより深く理解するために、顧客一人一人の情報やデータをできるだけ多く収集することが大切です。

差別化

次に、現在の生涯価値と予測される生涯価値に基づき、顧客を差別化し、セグメントに分けていきます。顧客によって企業にもたらす価値は異なることを念頭に置いて作業を進めます。

企業にもたらす価値に基づいて顧客を差別化することで、CRM 施策で最も価値の高い顧客を優先し、セグメント別に最適な接客を調整して、収益性を最適化することができます。

交流

このステップでは、CRM 計画を応用して顧客とのやり取りを行います。顧客の分析とカテゴリー分けが完了しているので、接客の内容もカスタマイズでき、例えば、大切な顧客に継続的なご利用を促すために特典を提供するなど、それぞれのニーズに合わせた対応が可能となります。

顧客との一つ一つのやり取りから学びを得て、今後の接客の継続的改善につなげるようにしましょう。

カスタマイズ

顧客とのやり取りを記録した後は、その内容を分析して高度にカスタマイズされた個別のサービスの開発につなげます。こうすることで、顧客のニーズや期待を非常に狭い範囲でピンポイントに特定し、それを確実に満たせるようになります。

QCI モデル
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QCI モデル

品質競争力指数 (QCI) モデルは、顧客「関係」モデルではなく顧客「管理」モデルと称され、獲得、維持、浸透の3つの活動に焦点を当てたものです。

QCI モデルでは、まず顧客の外部環境の分析からプロセスを開始します。顧客が製品購入や自社セールスチームとのやり取りの準備ができているか否かは、その顧客の抱える問題点や事業目標などの要因に左右され、これがカスタマーエクスペリエンスにも影響します。そして、カスタマーエクスペリエンスは、顧客への提案 (顧客に提供内容) や顧客管理のあり方にも影響を与えます。内側の円を拡大してみるとよく分かりますが、顧客獲得と維持のためにはさまざまな活動が必要となります。

QCI モデルでは、こうしたシステム全体を維持するために必要な人材や技術も検討します。QCI では CRM の「関係」が「管理」に置き換えられていますが、人中心のモデルである点は共通しています。

ペインのファイブフォースモデル

エイドリアン・ペインとペニー・フローが開発したファイブフォース CRM モデルは、部門横断的なアプローチで効果的な CRM プロセスの実現を目指すものです。

このモデルは、部門横断的な CRM プロセスと CRM 実践のための重要な要素という2つの構成要素から成ります。

ペインのモデルには以下の5つのプロセスが含まれます。

  1. 戦略開発
  2. 価値創造
  3. マルチチャネル統合
  4. 情報管理
  5. パフォーマンス評価

また、CRM の実践を成功させるために重要な4つの要素は以下のとおりです。

  • CRM への準備
  • CRM の変革管理
  • CRM のプロジェクト管理
  • 従業員管理

CRM 戦略を企業に導入する際には、CRM 準備度評価を行い、新しい CRM プロセスを導入するための準備ができているかどうかを判断する必要があります。

また、CRM には企業文化や業務の抜本的な転換が伴うため、新しい戦略を導入し、CRM の取り組みが複雑化するに従い、CRM の変革管理やプロジェクト管理への投資も必要となります。

さらに、CRM の成功には従業員の協力が不可欠です。従業員が戦略やプロセスを確実に理解し、顧客中心の新しい文化に参画できるような環境を整えるようにしましょう。

こうした基礎条件や要素なくして CRM プロセスの成功はありません。

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