人事部の実際の仕事は?11の主な責任範囲

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    人事部ほどその役割がよく知られていない部署はないかもしれません。人事が重要であることは誰もが知っていますが、その理由を知っている社員はごくわずかです。

    人事部の仕事はどういったものなのでしょうか?

    組織の成長に貢献する健全な人事部と、地下の書庫の近くに存在し、年に一度、会社の忘年会で顔を出すだけの影の薄い人事部とでは、天と地ほどの違いがあります。

    ここでは、社員のニーズに応えるために人事部が何をしているのか(あるいは何をすべきなのか)について詳細に説明しています。

    人事部とは

    簡単に言えば、人事部 (HR) は、社員のライフサイクル(すなわち、人材募集、採用、入社手続き、研修、解雇)を管理し、社員の福利厚生に関わる庶務を行っています。

    人事部の役割とは

    人事部の役割について社員に尋ねると、主に最も不快な側面、つまり社員要項違反、一時解雇、解雇などを扱う部署という答えが返ってくるでしょう。しかし、実は、人事は社員をサポートするために存在しています。人事部は英語で「ヒューマン・リソース」と言いますが、まさに社員のための資源なのです。

    ここでは、人事部が日々忙しくこなしている業務について紹介します。

    1. 人材募集

    人事部は、組織のニーズを理解し、そのニーズを満たすように人材募集する必要があります。これは、求人広告を求人サイトに掲載するだけの作業ではありません。市場分析、利害関係者との打ち合わせ、予算管理なども必要です。

    そして、求人広告を出したら、適切な応募者に関心をもってもらい、応募してもらえるよう、さらに調査する必要があります。適切な人材が来れば組織全体が活性化する一方、そうでない人材が来れば業務が滞るため、組織は採用活動にかなりの力を入れ、多額のコストをかけて行います。

    ここでご紹介する6つのステップで、より効果的な採用活動を計画しましょう。

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    2. 適切な人材を採用する

    人事部は、面接の手配、採用活動の調整、新入社員の入社手続きなどを担当します。また、採用時の書類作成や、入社初日から、業務が円滑に進められるよう社員を手助けします。

    3. 給与の支払い

    人事部が扱う業務の中で給与の支払いは最も労力を要するものでしょう。給料日ごとに税金を計算し、正確な労働時間を合計する必要があります。経費を精算し、昇給や賞与を加算する必要があります。年に1回だけでも税金を払うのが面倒だと思うなら、人事部で給料日ごとに全社員の税金がきちんと源泉徴収されているかどうかを確認するのはどんな感じか想像してみてください。

    4. 懲戒処分の実施

    この職務こそ、人事部の評判を悪くする理由かもしれません。不当な懲戒処分は、大切な社員を失い、訴訟や評判の低下につながる可能性があります。しかし、適切に対処された場合、懲戒処分は社員の能力を伸ばすことに寄与する可能性があります。

    例えば、ある社員が日常的に遅刻し、何度か警告を受けた後も遅刻が是正されないことに会社が気づいた場合、人事部が介入して遅刻の理由を調査することができます。この機会に、カウンセリングなどを受けられるようにして福利厚生を充実させたり、時間を守れるようにすることを学ぶための追加リソースを提供したりすることもできます。つまり、その従業員を解雇し、後任を採用するための費用をかける代わりに、その従業員のキャリアアップにつながる学習機会にすることができるのです。

    一方で、懲戒処分が最善の策ではなく、社員を解雇すべき場合もあります。優秀な人事部は、ある社員が会社に合っておらず、他の場所で働いた方が幸せになることを見抜いているものです。チームに結束力や健全性をもたらすには、人事部が介入し、マネージャーとその部下の間に十分に強い絆を築く必要があります。

    懲戒処分は難しい業務です。 パフォーマンスの向上につながる一貫した警告とフィードバックの方法について説明します。

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    5. ポリシーの更新

    ポリシーは、組織の変化に伴い、毎年更新(または少なくとも検討)する必要があります。ポリシーを正式に更新すること、そしてこれまでのポリシーが会社や社員に合わなくなった際には、その変更を提案することは、人事部の仕事です。ある出来事に対する対応として、ポリシーを更新すべきときもあります。このような決定には、常に人事が関与し、相談を受ける必要があります。

    6. 社員記録の管理

    社員記録の管理は法律で義務付けられています。これらの記録は、雇用主がスキルギャップを特定し、採用プロセスに役立てるため、また人口統計データを分析し、規制を遵守するのに役立ちます。社員記録には、各社員の個人情報、緊急連絡先も記載されています。

    7. 福利厚生分析

    優秀な人材を確保するためには、競争力を維持することが極めて重要です。有望な人材は、給与が低くても、福利厚生が充実していれば、その会社への入社を選ぶことがあります。人事部は日頃から競合会社を調査し、福利厚生が競争的であるかどうかを確認する必要があります。

    人事部による社員サポートとは

    上に列挙した7つの例はそのほとんどが人事部の職務でした。人事部にはあまり定量的な職務がなく、むしろ、社員が生き生きと働けるようサポートするために存在するのです。

    つまるところ、社員はどの組織にとっても唯一にして最大の資産で、そのために、社員の幸福を守ることが最も重要なことなのです。ここでは、人事部が社員の感情面やキャリアアップにおけるニーズをサポートするための4つの方法をご紹介します。

    1. キャリアアップのサポート

    停滞は企業にとって望ましくない事態であるため、優秀な社員を会社に留めておくことはとても重要なことです。人事部は、社員一人ひとりが会社で長く活躍できるよう、キャリアパスを示すことができます。そして、定期的に社員と話し合う機会を設け、キャリアパスに沿って、社員をさらに導いていくことができます。

    2. 継続教育の提供

    上述したようなキャリアアップを実現していくためには、追加で研修などを受ける必要がある場合もあります。会社はこのような教育支援を行うかもしれません。その場合、人事部は各社員のキャリアパスに応じて、どの授業や研修プログラムが最適かを判断するのを手助けすることができます。また、人事部は、当該社員が研修に参加するために柔軟な勤務体系を許可してもらうよう、社員の上司に働きかけることもできます。

    3. 管理職の訓練およびサポート

    管理職に適した人材は自然になるものではなく、作られるものです。人事部は、管理職に対してマネジメント指導を行い、部門やチームが可能な限り健全かつ機能的であるようにします。これには、定期的に管理職を正式な研修や合宿に参加させることも含まれます。

    4. 健康増進と健康的な生活のサポート

    社員も人間であることを忘れないのが大切です。精神疾患、健康問題、負債、妊娠、養子縁組など、人生に起きる無数の出来事を乗り切るには、サポートが必要です。人事部は、このような状況やその他の出来事に際して、社員をサポートすることができます。

    人事部に相談すべきときを伝える

    社員と関わらない人事部は、職務を果たしているとは言えません。入社手続きを進めながら、人事部に相談すべきときや、人事部が提供するリソースについて新入社員に伝えてください。人事部は、定期的に社員と1対1の面談を行い、キャリアパスに照らした進捗状況はどうか、職務が自分に適しているものと感じているか、社員の抱えるその他の問題点などについて確認する必要があります。

    このような相談にのることも人事部の職務であると知っていれば、次のような事態が発生した場合に、社員は安心して人事部に相談できるでしょう。

    • 自分(または同僚)が、上司または他の社員からハラスメントや差別を受けたとき
    • 会社が提供する健康保険などの福利厚生や、法律で保証された権利について質問があるとき
    • プライベートで変化があったとき(例:子供が誕生した、勤務時間の短縮が必要になった、バリアフリー対応が必要になった)
    • 他の社員のジョブシャドウイングや追加研修への参加など、会社での昇進について質問があるとき
    • 仕事上の問題を解決するために、客観的な第三者の意見が必要なとき

    最高の人事部を作るには

    人事部は、企業文化に大きく貢献します。人事部が社員の幸福を真剣に考えている場合、風通しがよく、成長を促す文化が生まれるでしょう。

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