クラウドアーキテクチャ

ハイブリッドクラウド環境の構築方法

読み取り時間 : 約1分

ハイブリッドクラウド環境は、企業にさまざまな機会と課題をもたらします。クラウドアーキテクチャを計画する際には、プライベート、パブリック、ハイブリッドのどれかをを選択する必要があります。

自社のクラウドアーキテクチャのニーズを見極めることで、最適なクラウド戦略を特定し、計画を実行するためのステップを開始することができます。

この記事では、ハイブリッドクラウドアーキテクチャの基礎とさまざまなアプローチ、自社でハイブリッドクラウド環境戦略を策定し、構築する上で必要な内容を紹介します。

ハイブリッドクラウドアーキテクチャの基礎

クラウドアーキテクチャには、組織がクラウドを活用して事業目標を達成するための、ソフトウェア、データベース、アプリケーションなどのコンポーネントが含まれます。クラウドコンピューティング環境を構成するこうしたコンポーネントは、直接・間接の相互作用を通して相互に関連しています。

クラウド戦略を策定

ハイブリッドクラウドアーキテクチャを検討する際には以下の点を考慮する必要があります。

  • パブリッククラウド : AWS、GCP、Azure などのパブリッククラウドプロバイダーをすでに利用している状況でハイブリッドクラウド環境を採用する際には、プライベートクラウドを追加してプライベートクラウドを利用予定のワークロードに対するセキュリティの強化などのニーズに対応することができます。
  • プライベートクラウド : プライベートでクラウドを所有・管理している場合、パブリッククラウドの活用で柔軟性を高め、コストを削減することができます。

ハイブリッドクラウド戦略は、IT 部門や他のさまざまな部門が調整なしに新しいクラウドアカウントを契約する中で、偶発的に定められることが多いものです。企業が最初にワークロードをクラウドに移行する際には、1つのクラウドアカウントからスタートし、時間をかけてアカウントや他のクラウドサービスを増やしていくのが一般的ですが、こうした背景から多くの企業が結果的にハイブリッドクラウド戦略をとることとなります。

ハイブリッドクラウド環境の長所と短所

ハイブリッドクラウドアーキテクチャの長所

  • パブリックとプライベート両方の長所を活かせる : クラウドサービスに必要なセキュリティと柔軟性を両立することができます。
  • データをローカルで保護できる : 柔軟でアジャイルなデプロイが可能となります。
  • クラウドアーキテクチャを最適化できる : 組織のニーズや時間の経過、変化するワークロードに合わせてアーキテクチャを構築できます。

ハイブリッドクラウドアーキテクチャの短所

  • プライベートクラウドの限界 : アーキテクチャの一部がプライベートであるため、コスト、ハードウェアの更新や柔軟性の低さなど、プライベートクラウドにつきものの限界が伴います。
  • 可視性が限定的 : 多くの組織にとり、ハイブリッド戦略の採用はアーキテクチャ全体の可視性の低下を意味します。

ハイブリッドクラウド環境へのアプローチを計画

自社に適したハイブリッドクラウド環境へのアプローチを計画し、決定する際には、以下の点にも配慮するようにしましょう。

  • 複雑さに備える : ハイブリッドクラウドではクラウド環境が複雑化しやすくなります。Lucidscale などのソリューションを使えば、プロバイダーが異なっても、クラウド環境のさまざまな部分を自動で可視化でき、プロバイダーのメタデータを取り込むだけで、自社のインフラを明確に把握できるようになります。
  • コストのみに目を向けない : 多くの組織にとり、コストは確かに重要な要素ですが、この点のみにとらわれることなく、事業目的の実現に資する戦略を策定することに目を向けましょう。
  • 可能な限り自動化を目指す : 自動化でコンピューティングリソースの使用を減らし、全体的なコンピューティングコストを節約することができます。コンテナーのオーケストレーションやワークロードの管理には強力な自動化ツールやテクノロジーを活用しましょう。
  • セキュリティを組み込む : リスク管理のため、セキュリティを戦略計画の最重要項目として位置づけます。
  • ディザスタリカバリの確保 : パブリッククラウドプロバイダーの採用にはさまざまな利点がありますが、組織のディザスタリカバリ計画には最終的に自社で責任を負うこととなります。

ハイブリッドクラウド戦略の立て方

オーケストレーションツールを使うことで、異なるクラウド間のワークロード管理がスムーズになり、ハイブリッドクラウド戦略の導入がしやすくなりますが、可視性が十分でないと、ワークロードの移動には困難が伴います。ハイブリッドクラウド戦略を策定する前に、使用したいクラウドテクノロジーとツールキットの詳細を確かめておくのがよいでしょう。

以下のベストプラクティスに沿ってハイブリッドクラウドの構築を始めましょう。

1. 関係者を集める

意見を聞きたいチームメンバーを全員集めましょう。プロバイダーの選択、ワークロードセグメントの計画、ディザスタリカバリ計画の作成などでサポートしてほしいメンバー、その他にも参加してもらうべき関係者にもれなく参加してもらうようにします。

  • チーム構成を計画 : CIO、CTO、クラウドアーキテクト、データベース管理者、DevOps チームなど、社内でクラウドに関連する役職の人から意見を集めます。意思決定者、エンドユーザー、マネージャーに目を向けるようにしましょう。
  • 参加を募る : クラウドへの関与の度合いに応じてチームメンバーに共同作業の機会を与えます。この際は、コラボレーションやコミュニケーションの手段を必ず用意するようにしましょう。例えば、Lucidscale にはコラボレーションツールが揃っており、チームが同じ図やリアルタイムのデータを一緒に確認しながら議論することができます。

2. ワークロードを計画する

パブリッククラウドとプライベートクラウドに配置するインスタンスを決めます。アプリケーションの制御を確実に行うには、プライベートクラウドへの配置が最適です。これに対し、パブリッククラウドでは、ニーズに合わせてクラウドインフラをより簡単に調整でき、専用のツールでワークロードの拡張や管理を行うこともできます。

  • クラウド利用を最適化 : パブリッククラウドとプライベートクラウド間でワークロードのバランスをとる方法など、ハイブリッド戦略ならではのオプションを活用します。
  • 自動化ツールやワークロード管理ツールを活用 : 例えば、コンテナー化されたワークロードのオーケストレーションに Kubernetes を使用するなどの方法もあります。

3. コンプライアンスを理解する

業界特有のクラウドコンプライアンス基準の有無、GDPR、SOC II、PCI や HIPAA の現在と将来の遵守状況など、ハイブリッド環境に影響を与える可能性のあるコンプライアンス要件を精査します。クラウドに関する意思決定はデータの管理と保護方法に直接影響を及ぼすため、この部分はハイブリッド戦略全体の中でも重要な領域となります。

  • 侵害のリスクを管理 : 偶発的な侵害リスクの発生を避けるようにします。
  • ベストプラクティスを遵守 : 保護が必要なユーザー、顧客、個人データのタイプを定義し、継続的にこのルールを遵守します。
  • 自社の責任を認識 : コンプライアンスをベンダー任せにすることは避け、自社のコンプライアンスには自社が最終的な責任を負うことを自覚します。
  • データストレージ戦略を計画する : 物理的な分離とデータベースの分離でデータを保護します。
  • コンプライアンス担当者を選任 : コンプライアンスプログラムの維持担当者となるチームメンバーを任命します。
  • アクセス制御を使用 : ログイン情報の共有を避け、認証情報の保護方法をメンバーに指導します。

4. プロバイダーを調査する

価格、ストレージオプション、さまざまなセキュリティおよびコンプライアンス戦略、自社に固有のワークロードやビジネス面でのニーズを考慮し、調査を行います。

  • Amazon Web Services (AWS) : 充実のサービスカタログを持ち、最大のクラウドインフラを提供しています。
  • Microsoft Azure : 安全かつスケーラブルで人気が高く、大企業のニーズと相互運用性を重視した Azure は特に大規模な組織に適しています。
  • Google Cloud Platform (GCP) : 強力なサービス群を備え、コミットメントが不要なため、多くの組織に適したソリューションで、サービスの柔軟性からスタートアップ企業にも最適です。

5. 予算を検討する

ソフトウェアやハードウェアへの投資には、十分な検討と計画が必要です。ハイブリッドクラウドアーキテクチャの新規導入予算を計画的に確保すれば、組織全体での長期的なコスト削減につながります。

  • コスト構造を理解 : クラウドベンダーのコストの算出方法を確認します。
  • 財務面でのメリットを考慮 : コンピューティングリソース管理の効率化など、クラウドには多くのメリットがありますが、これが予算に及ぼす影響を考えてみます。
  • 現在と将来の利用状況を可視化 : クラウドの利用状況を適切に可視化することで、アプリケーションに合わせてクラウドサービスを拡張する方法を計画することができます。
  • アーキテクチャ図を更新 : 図は常に最新の状態に保ち、プロセスのマッピングにも活用するようにします。
  • サービス利用状況を管理 : クラウドサービスの利用状況を戦略的に管理することでクラウド予算をコントロールできます。

6. ダウンタイムに備える

ダウンタイムには通常、1時間あたり最低30万ドルの費用負担が伴うとされています。ダウンタイムの発生に伴うコストは莫大なため、ダウンタイムリスクを管理し、軽減することが重要です。

  • クラウドアーキテクチャを比較 : クラウドアーキテクチャをビジュアルで可視化し、現状と設計図を比較することで、矛盾する点を把握できます。
  • 予防的な修正を実施 : アーキテクチャをメンテナンスし、アプリケーションのニーズに積極的に対応することで、ダウンタイムの発生を未然に防ぐことができます。
  • 可視性を獲得 : Lucidscale を使えば、サードパーティのメタデータを図に取り込んでクラウドの問題点を可視化できます。

7. スケールアップの方法を計画

クラウドエンタープライズアーキテクチャのニーズは時間の経過と共に変化するため、将来の拡張に向けた計画を立てておく必要があります。

  • プロセスを見直す : 拡張に際しては、ビジネスプロセスや IT プロセス、クラウドアーキテクチャとの整合性を確認します。
  • ワークフローの自動化を導入 : 自動化ツールとプロセスを使えば、ワークロードを拡張してクラウドの利用方法を適応させることができます。
  • 移行を計画 : ニーズが大きく変化した場合には、必要に応じてあるクラウドから別のクラウドに移行することもできます。

8. クラウドを可視化する

クラウドアーキテクチャのセットアップやクラウド運用管理のプロセスの可視性を高めることで、チームで常に認識を共有し、クラウドの現状を正確に把握できるようになります。

  • リアルタイムデータを取り込む : クラウドからリアルタイムデータを Lucidscale に瞬時に取り込み、正確な概要の把握やクラウドの詳細の確認ができます。
  • 関連する領域を詳細に確認 : 情報をフィルタリングしてクラウドアーキテクチャ内で最も関連性の高いデータを見つけることができます。
  • 内部コンプライアンスの管理 : クラウドガバナンスデータをすばやくレビューして社内のベストプラクティスの遵守を確認できます。

ハイブリッドクラウド環境を計画

事前に戦略的な検討を重ねることで、コンピューティングコストを削減し、投資収益率を改善し、最終的には業績の向上につなげることができます。ハイブリッドクラウド環境は、企業にとってさまざまなメリットがあり、賢明な選択肢と言えます。

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