業務フローとは?

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業務フローの事例やサンプルから記号(図形)、使用例やテンプレート、ワークフロー・業務フロー (Workflow) について知っておくべきことすべてを説明しています。また、業務フローの見える化を始めるのに必要なすべての図形、記号や機能が揃った Lucidchart のワークフロー図ソフトウェアでプロな外観の業務フロー図を作成ポイントやステップについても解説しています。

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図を作成

業務フロー(ワークフロー)とは?

業務フロー図 (ワークフロー) とは、業務内容や業務の判断及び処理の方法を視覚的に表現する図です。標準化された記号や図形を使い、業務の開始から完了までのプロセスを手順別に示します。また、プロセスのどの時点において、誰が担当者となるかを示す図でもあります。ワークフローはルールや組織の業務に対する処理法を視覚化したデータや図のこともワークフロー(業務フロー)と言います。

ワークフローは、従業員がそれぞれの役割や業務の順序を理解したり、異なる部の間でのコミュニケーションを高めるためにも有用です。ワークフローは現在では行政、金融から商取引に至るまで、多種多様な業界で使われています。

業務の見える化に役立つ業務フローとは?

業務フロー関連用語

「業務フロー・ワークフロー」という用語は、以下の用語と混同されがちです。

フローチャート

: ワークフローを実際に図示する図がフローチャートです。フローチャートは、ワークフローを含むさまざまな概念を表すために使われます。

ビジネスプロセスマッピング

: 最適化の伴わないシンプルなステップ毎の線形プロセスとしてワークフローを捉えてみましょう。ワークフローは、ある事業プロセスに関与するさまざまなアクティビティ、データ、システムや人すべてを調整し、図式化する包括的なアプローチを用いるビジネスプロセスマッピングの一部に過ぎません。

業務フロー図の歴史

現代における業務フローの起源は、1880年代後半に遡ることができます。「ワークフロー」という用語が初めて登場したのは、1921年に発行された鉄道工学ジャーナルでのことです。ワークフローの生みの親とされ、いわゆる科学的管理法の提唱者であったフレデリック・ウィンズロー・テイラーと機械技術者で経営コンサルタントでもあったヘンリー・ガントは、特に製造業において、合理的な労働組織の研究を初めて行った人物として知られています。コピー機やタイプライターの登場により、オフィス環境の技術的な高度化が進むに従い、業務フローシステムの知識をさらに深め、普及していく動きもまた拡大しました。​

最適化理論の応用範囲の拡大、さらに第二次世界大戦とアポロ計画という2つの要因により、組織業務の合理化に対するニーズは高まりました。総合的品質管理の概念が普及し、企業がグローバルな競争力強化を目指す中、1980年代にもワークフローに関する関心が盛り上がりました。製造と業務プロセスにおける欠陥の識別と排除を目的とする手法、シックスシグマと並び、業務フローは総合的品質改善の取り組みに貢献しました。

業務フローの用途と使用例

ワークフロー図は製造業から生まれたものですが、ワークフローを活用できる業界はこの他にもいろいろあります。以下に例を示します。

医療

: 病院では、救急治療室への患者受け入れにおける手順をワークフロー図を使用して示すことができます。

医療の業務フロー

軍事

: 部隊展開時の手順を示すためにワークフロー図を利用できます。

金融:

決済処理から資金回収、発注書に至るまで、さまざまなプロセスの記録にワークフロー図が役立ちます。

発注書�の業務フロー

教育:

大学生の授業登録手順の図示など、さまざまな用途にワークフロー図が使えます。

電子商取引:

注文から商品受け取りまで、顧客がたどるプロセスを図で示すためにワークフロー図を使うことができます。

ワークフローには、プロセス全体を視覚的に表すことで、プロセスの理解を深めるほか、潜在的な問題やボトルネックをその発生前に特定できるという特長があります。プロセスの指標を追跡したり、非効率性を排除することでプロセスを改善したり、手動のプロセスを自動化したりする上でも有用です。従業員が各自の役割、自身と他の部署との関連を理解する上でも役立ち、コミュニケーションの改善と結束の強化につなげることもできます。

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図を作成

業務フロー図の書き方

役立つワークフロー(業務フロー)図を作成するためには、いくつかの手順が必要となります。

1. まず、企業の観点、顧客の観点など、どのような観点から図を作成するかを決めます。また、プロセスをいわゆる「As-Is」、現行業務プロセスの形で示すか、あるべき姿である「To-Be」プロセスとして示すかについても検討します。

2. 次に、現在の業務プロセスのラフスケッチを作成します。組織内で繰り返し行う作業やアクティビティであるプロセスの高次的なステップを示す全体像を概観するイメージで行います。

3. 最初の図が出来上がったら、詳細を掘り下げていきます。各ステップに携わる従業員から情報を収集する要件収集フェーズとなる段階です。

要件収集フェーズでは、従業員に以下のような問いかけをします。

  • 業務全般で目指す目標はどのようなものですか?
  • 業務プロセスの開始と終了の合図はどのようなものですか?
  • 各ステップにはどのようなアクティビティが関与していますか? また、そのステップには誰が関与していますか?
  • 次に何が起こりますか?
  • このプロセスから乖離することはありますか?
  • 承認または拒否を決める意思決定ポイントにおいて、業務担当者が意思決定を行う上で知っておくべき情報はどのようなものですか?

4. 必要な情報がすべて集まったところで、ワークフロー分析を行います。非効率性を排除するため、以下の3つのステップに配慮しましょう。

  • 分類する : 「不可欠」、「有用」、「望ましいが不要」、「要排除」など、重要度に基づいてタスクのランク付けを行うと、弱点をすばやく特定することができます。職務内容ごとにタスクを分割し、従業員の役職と経験レベルに合ったタスク配分となるようにします。
  • 弱点を特定する : 冗長性、ボトルネック、データの二重入力、遅延のもととなる複数の手順などを洗い出します。
  • 将来像を考える : ワークフロー分析は、自社が将来の目標に沿って進んでいるかを確認できるよい機会でもあります。自社の今後5年間の目標はどのようなものか、それらの目標達成のために必要なタスクはどのようなもので、現在のワークフローに反映されているかを考えてみましょう。

5. 作図の準備が整いました!スムーズな作図のためには、まず無料で Lucidchart のアカウントを新規登録し、組み込みのテンプレートに図形やテキストを追加してワークフローをカスタマイズしてみましょう。

ワークフロー図の種類

ワークフローの図示にはさまざまな方法があります。以下では、最も人気の高いワークフロー図を紹介しています。

  • ANSI フローチャート : 米国国家規格協会 (ANSI) による記号を使う ANSI 形式は、ワークフローの最初の標準となったもので、ワークフローに含まれるさまざまな手順を記述する共通言語といえるものです。
  • UML アクティビティ図 : 統一モデリング言語を用いる UML アクティビティ図は、プロセスに含まれる手順とコントロールの流れを視覚的に表す図です。
  • BPMN: ビジネスプロセスモデリング表記法 (BPMN) では、UML に似たフローチャート技法を用います。技術とビジネスの両分野のユーザーにとり、共通言語としての役割を果たすもので、アウトプットよりも内部プロセスなどの業務プロセスや情報に重点を置きます。
  • スイムレーン : スイムレーン図は、組織内の各ユニットを分離し、ユニット間の相互作用を強調し、潜在的な非効率性を高次的に把握することを可能とする図です。
  • SIPOC: SIPOC とは、サプライヤー (Suppliers)、インプット (Input)、プロセス (Process)、アウトプット (Output)、顧客 (Customer) を示す略語で、データの作成者と受信者を明確に示し、関連する高次のプロセスを概観する図です。
業務フロー

業務フロー記号と図形

ワークフロー図では、特定の図形や記号を使って対象のプロセス内の手順やアクションを示します。一般的な記号や図形には以下のようなものがあります。

楕円形楕円形プロセスの開始点と終了点を示します。
長方形長方形指示またはアクションを示します。
ひし形ひし形決定を行うべき点を示します。この点で行われる「はい」または「いいえ」の決定以降、ワークフローは2つの異なるパスをたどります。
円
矢印で区切られたセクション間をジャンプする際の結合子として使われます。
矢印矢印次の手順の方向を示します。

 

ワークフロー図の構成要素

ワークフローの要素はいずれも、各ステップ間の流れを図示するために作られたものです。各ステップに以下の3つのパラメーターのいずれかが含まれます。

  • 入力 : ステップ完了に必要な労働力、資本、装置や情報。
  • 変換 : 場所、物理的特性、所有権や目的の変更など、出力を生み出す変化。
  • 出力: 変換の結果。

ワークフロー改善のための5つの理論

ともに技術者であり、経営コンサルタントでもあった W・エドワーズ・デミングとジョセフ・M・ジュランの1980年代の著作に端を発し、業務プロセスのワークフロー改善のためのさまざまな理論が花開きました。その中には、以下のように現在でも使われているものがあります。

  1. シックスシグマ : 統計理論に基づく数学の方程式を用い、最終製品の欠陥を排除することを目指すもので、製造過程における欠陥品の発生確率を100万分の3.4のレベルにすることを目標としています。あらゆるレベルにおける品質改善を重視したもので、プロセスの観察、分析や実験といった手法をとります。DMADV (定義、測定、分析、設計、検証) と DMAIC (定義、測定、分析、改善、定着) の2つのメソッドが広く使われています。

  2. 総合品質管理 : コミュニケーションと部門や従業員間の協業の強化に重点を置くことで、製品品質と業務環境の向上を目指す理論です。

  3. ビジネスプロセス・リエンジニアリング : アルゴリズムを駆使してあらゆるレベルの分析を行い、変わりゆく状況に合わせて業務プロセス全体の再考を行う理論です。

  4. リーン方式: 過剰な間接費やムダの排除に端を発し、市場の変化や不安定な状況にあっても競争優位性を保てる「リーン」な組織を創り出すことを目指す理論です。

  5. 制約条件の理論 (TOC): 鎖の強度が最も低い部分である制約条件を特定し、排除することを目指す理論です。 

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