統一モデリング言語 (UML) は、ソフトウェアエンジニア開発の世界において、ビジネスユーザーを始め、システムを理解しようとするあらゆるユーザーが理解できる視覚化のための共通言語を打ち立てることを目的のために作られたモデリング手法です。 このUMLガイドでは、UML図の基礎知識、用途、メリット、例、概念やUMLの種類、 Lucidchart UML 図ツール で作成する際のガイドや参考テンプレートをご紹介しています。
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UML図の作成には、ぜひ Lucidchart を試してみましょう。素早く、簡単に使えて、完全に無料です。
統一モデリング言語 (UML: Unified Modeling Lnaguage) とは?
UMLとは、構造的にも動作面でも複雑なソフトウェアシステムのアーキテクチャ、設計と実装のための意味論的かつ構文的に豊かな共通の視覚的モデリング言語を打ち立てることを目指して作られました。UMLは、ソフトウェアの可視化、統一を実現させ、説明書に対する理解力を向上させる効果があり、システム分析の可視化によりコミュニケーションが効率化できる効果があります。
また、UMLは他の分野で用いられる設計図に類似しており、さまざまな種類の手方で構成されます。UML図は、システムとそのシステム内のオブジェクトの境界、構造や振る舞いを表します。
UMLを使用すれば、複雑なシステムの設計書を簡単に見える化させることができます。
UMLの活用目的と使用メリット
UML図の活用目的と使用メリットは主に以下を参考にして下さい。
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システム全体像の可視化
- 複雑なシステムやプログラムを、文字だけで記述すると混乱しがちです。UML図を使うことで、システムの構成要素やその相互関係が視覚的に表現され、
全体の構造や流れを一目で把握できる
ようになります。これにより、システムの理解が迅速になり、特に複雑なシステムや大規模なプロジェクトでは大きな効果を発揮します。
- 複雑なシステムやプログラムを、文字だけで記述すると混乱しがちです。UML図を使うことで、システムの構成要素やその相互関係が視覚的に表現され、
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システムに対する理解力の向上
- UML図は、システムやソフトウェアの設計を
視覚的に整理し、直感的に理解
できるため、関係者全員がシステムの構造や動作を明確に把握できます。特に、技術者だけでなく非技術者も含めて、プロジェクトに関わる全員が同じ理解を共有できるようになります。これにより、要件の理解や誤解を防ぐ
ことが可能です。
- UML図は、システムやソフトウェアの設計を
-
新しいシステムの設計図を作成する際のサポート
- 新しいシステムや機能を設計する際、UML図はその
設計の基本的なガイドラインや計画書
となります。システムの構造や振る舞いを視覚化することで、設計段階での問題や潜在的な課題を早期に発見しやすくなり、開発の効率化に繋がります。また、設計の変更や拡張も図を通して柔軟に対応できます。
- 新しいシステムや機能を設計する際、UML図はその
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システム開発プロジェクトのコミュニケーションの統一
- UML図は、開発者、設計者、プロジェクトマネージャー、顧客など、
プ ロジェクトに関わる全てのメンバー間の共通言語
として機能します。これにより、設計意図やシステムの動作に関するコミュニケーションが統一され、情報の伝達ミスや誤解を減らす
ことができます。特に、複数チーム間での開発が行われる場合でも、一貫した理解と認識を持つことができ、プロジェクト全体の進行をスムーズにします。
- UML図は、開発者、設計者、プロジェクトマネージャー、顧客など、
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ドキュメンテーションとメンテナンスの効率化
- UML図は、システムの構造や振る舞いを文書として記録するための優れた手段です。これにより、
システムのメンテナンスやアップデート
が必要なときに、開発者が既存のシステムを理解しやすくなり、変更作業を円滑に進めることができます。また、将来の開発者やメンテナンス担当者が参照するための信頼できる資料としても機能します。
- UML図は、システムの構造や振る舞いを文書として記録するための優れた手段です。これにより、
覚えておきたいUMLの用語一覧
UML で使われる用語に慣れておきましょう。以下のリストでは、OMG に属さないメンバーが一般に使われる用語を理解できるよう、UML 2.4.1ドキュメントから抜粋した内容を紹介しています。
UMLの用語 | 定義 |
抽象構文準拠 | 抽象構文準拠とは、システムやプログラムが、詳細な実装ではなく構造や概念の本質的な部分を示す抽象的な構文に従って正しく設計されていることを指します。これにより、一貫性のある設計や拡張性が確保され、システム全体の理解が容易になります。 |
共通ウェアハウスメタモデル (CWM) | データウェアハウスやデータマートの設計、管理、運用を標準化するためのメタモデルです。CWMは、データの構造や意味を統一的に定義することで、異なるデータソースやツール間でのデータの統合と相互運用性を容易にします。 |
具象構文準拠 | 具体的な記述形式や文法に従ってシステムやプログラムを正確に記述していることを指します。要するに、実際のコードや仕様の記述が正しい文法や形式に従っている状態です。 |
コア | UML のコンテキストにおいて、コアは通常、高い再利用性を主目的に設計された完全なメタモデルである「コアパッケージ」を指します。 |
言語単位 | プログラミング言語や記述言語における最小の意味を持つ構成要素のことです。具体的には、変数、キーワード、演算子、関数、またはクラスなど、言語の文法や構文を構成する基本的な要素を指します。 |
レベル0 (L0) | UML インフラストラクチャの最下位準拠レベル - クラスベースの構造などのモデリングのための単一の言語単位で、最も人気の高いオブジェクト指向プログラミング言語で見られるものです。 |
メタモデル | モデル形成の基盤となる言語とプロセスを定義します。 |
メタモデル構造 (LM) | UML インフラストラクチャにおける第2の準拠レベル - UML そのものなど、(CMOF を使った) メタモデルの作成に使われるより高度なクラスベースの構造のための追加の言語単位で、UML の準拠レベルは2種類のみとなります。 |
Meta Object Facility (MOF) | MOFはメタモデルを構築・管理するための規格を提供します。これにより、異なるモデル間での一貫性や互換性が確保され、複雑なシステムやデータの設計・管理が効率化されます。 |
モデル駆動型アーキテクチャ (MDA) | システム開発をモデルを中心に進める方法論です。具体的には、システムの設計や実装を抽象的なモデルから始め、モデルを基にコードやその他のアーティファクトを自動生成することで、システムの開発を効率化し、変更に強いアーキテクチャを実現する手法です。 |
オブジェクト制約言語 (OCL) | 統一モデリング言語に適用される規則を記述するための宣言型言語。OCL は、自然言語よりも正確で、数学よりも習得しやすい用語やフローチャート記号の提供により UML を補完します。 |
オブジェクトマネジメントグループ (OMG) | UML 仕様の定義と維持を行う非営利のコンピューター業界仕様コンソーシアムです。 |
UML 1 | 統一モデリング言語の最初のバージョン。 |
XMI | メタデータをXML形式で交換するための標準仕様です。主に、異なるツールやシステム間でのデータの互換性を確保するために使用されます。UMLやその他のモデリング言語で作成されたモデルをXML形式で表現し、保存や転送を容易にするための方法です。 |
MDA(Model Driven Architecture) | モデルを中心にシステムの設計と開発を行うアプローチです。具体的には、まず抽象的なモデルを作成し、それを基に具体的なソフトウェアを自動的に生成することで、開発プロセスの効率を高め、変更に強いシステムを作ることを目指します。 |
MOF ドキュメントの全文を表示。
UMLの種類一覧
UML図では、要素を用い、それをさまざまな形で関連付けることにより、システムの静的または構造的な側面を表す図や、システムの動的側面を捉えた行動図を作成します。
構造 UML 図
- クラス図 最も広く用いられる UMLの一種で、あらゆるオブジェクト指向ソリューションの基盤となるものです。システム、属性やオペレーション内のクラスに加え、クラス間の関係を階層化するのがクラス図です。大規模なシステムを図式化する場合には、クラスがグループ化されてクラス図となります。
コンポーネント図
ソフトウェアシステムの構成要素の構造的関係を示すもので、複数の構成要素を含む複雑なシステムに用いられるのが一般的です。構成要素はインターフェイスを通じて交信します。
- 複合構造図 複合構造図は、クラスの内部構造を示すために用いられます。
配置図
システムのハードウェアとソフトウェアを示すもので、複数のマシンにわたり、独自の設定でソフトウェアソリューションを使用する際に有用です。
- オブジェクト図 実世界の例を用いてオブジェクト間の関連を示し、一定の時点におけるシステムの状態を図式化するものです。オブジェクト内でデータを利用できるため、 オブジェクト間の関連を明確化するために用いることもできます。
- パッケージ図 パッケージ間の依存関係は、パッケージのインポートとパッケージの統合という2種類の定義で表します。パッケージによりシステムのさまざまなレベルを表し、そのアーキテクチャを表現することができます。パッケージの依存関係に印をつけ、レベル間の通信メカニズムを示すことができます。
行動 UML 図
- アクティビティ図 事業やオペレーションのワークフローを視覚的に図示し、システム内の一部または一構成要素のアクティビティを示すものです。アクティビティ図はステートマシン図の代替として使用されます。
- コミュニケーション図 シーケンス図に似ていますが、オブジェクト間でやり取りされるメッセージに主眼をおいた図です。1つのシーケンス図とさまざまなオブジェクトを使い、同じ情報を示すこともできます。
相互作用概要図
相互作用図には7種類あり、アクティビティの行われるシーケンスを示します。シーケンス図
オブジェクト間の相互作用と、その相互作用の発生順序を示すものです。特定のシナリオ下での相互作用を図示します。